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高橋信之の俳句
秋雲つぎつぎ寺の庇より離れ
秋雲(秋)『硝子体』(昭63)
◆この句は、「三十八番金剛福寺二句」という前書きのあるなかの一句。金剛福寺は四国札所八十八ヶ所のひとつ。足摺岬にある。山門の前には太平洋がひらける。寺の庇を離れた白い雲は太平洋へ出て行くのであろう。視覚がのびのび働いている句で、八・八・三の破調も作者の感興をいきいきと伝えている。<ネクタイ吊るタンスの中も秋の空気>という句もあって、これも感興のいきている句。<芽吹く樹へつぎつぎ心遊ばせる><花苗買うわれに妻子のある生よ> (宮津昭彦) |