デイリー句会2002年 /第473回〜第476回


『第476回入賞発表(5月21日/選者高橋信之)』
選者高橋信之 2002年5月22日(水) 6:32:37 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■第476回入賞発表(5月21日/選者高橋信之)の最優秀、優秀は、下記に決定しました。おめでとうございます。

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【最優秀/3句】

★継ぎ足して五月の空へクレーン伸ぶ/伊嶋高男
伸びやかで、素直な句である。読み手に伝わって来て、無理がない。(評:高橋信之)

★夏草に遮断機下りてまた上がる/安増惠子(信之添削)
作者の眼がいい。「夏草」の「遮断機」を切り取って、その風景に動きがある。(評:高橋信之)

★噴水の先の青空ここは上野/守屋光雅(信之添削)
原句の<噴水の先は青空上野かな>は、「青空」で切れ、切れが二つあるので、「かな」を取り除き、添削した。限定の「は」は、難しい。(評:高橋信之)
勢いよく吹き上がる噴水。見上げるその先は青空。ここは上野。まぶしそうに見上げる光雅が見えますよ。(評:古田けいじ)

【優秀/15句】

★白玉や遺品の壺を傍らに/加納淑子
「白玉」は冷やした白玉団子のことで、夏の季語。「白玉」と「遺品」の取り合わせにいい抒情を読む。(評:高橋信之)

★大玻璃のビル一面に夏の雲/馬場江都
「玻璃」は、ガラスのことだが、俳句では、窓ガラスの意味で、一般的である。(評:高橋信之)

★葉桜に触れて工場行きのバス/古田けいじ
送迎バスでしょう。停車地点のひとつは葉桜の下。乗車が終わり、また葉桜に触れ、揺らし、きょうの仕事へ明るく発ってゆきます。(評:相原弘子)

★葦簾立て午後の静かな金物屋/池田和枝
あまり人のこない午後の様子が見えていい感じ。(評:小峠静水)
日ざしが強くなり始めた午後の人気のない金物屋、簾を立てた鄙びた道を想像しています。(評:山野きみ子)

★新緑の窓よりフルート流れ来る/岩本康子
清々しさのある句ですね。フルートがいいです。情景が、音色がすぐに浮かんできます。(評:多田有花)

★うれしさに肘まで濡れて清水汲む/宮地ゆうこ
山道を、のどをからからにして歩いているのでしょうか。見つけた水によろこんでいる様が、「肘まで濡れて」でよく伝わる。(評:古田けいじ)
句全体がみずみずしい感性に包まれていて読者まで冷たい清水に手を入れているような感覚になります。(評:青海俊伯)
「肘まで濡れて」のしぐさに清水を汲むうれしさが、溢れていて初夏のさわやかな喜びが伝わってきます。(評:やぎたかこ)

★麦秋の鉄塔空に垂直に/やぎたかこ
一面の麦畑と青い空、垂直に立つ鉄塔、広々とした鮮やかな光景が浮かびます。(評:山野きみ子)

★少年に五月の揺らぎ風青く/山野きみ子
5月(初夏)と少年に、ご婦人方は特別の感傷を抱くのでしょうか。昨日の河ひろこさんの句<少年の白い腕に夏のシャツ>ときみ子さんのこの句…初夏の感傷(郷愁)が感じられる好きな句です。(評:伊嶋高男)

★明けやすしあからむ方を見て居りぬ/相原弘子

★接待のお茶を戴く新樹蔭/田岡 弘

★美しき木の葉を揺らし滝落ちる/霧野萬地郎

★夏雲の中を飛行機水平に/祝恵子

★菜園に麦藁帽子の影長く/青海俊伯

★青草へフェンス越えきしテニスボール/澤井 渥

★浅草の街路一樹に枇杷実る/岩崎楽典(信之添削)

▼選者詠/高橋信之
夏草の時の歩みの確実に
近づいて薔薇の匂いに包まれる
命あるものなれば薔薇強く匂う

『伝言板(28)』
主宰/高橋信之 2002年5月21日(火) 6:51:44 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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『選句のお礼』
青海俊伯 2002年5月21日(火) 9:1:41 削除・編集
『御礼』
宮地ゆうこ 2002年5月21日(火) 12:4:1 削除・編集
『お礼』
相原弘子 2002年5月21日(火) 16:0:42 削除・編集
『御礼』
堀佐夜子 2002年5月21日(火) 16:20:48 削除・編集
『お礼』
平野あや子 2002年5月21日(火) 17:25:10 削除・編集
『選句御礼』
霧野萬地郎 2002年5月21日(火) 19:5:45 削除・編集
『有難うございます』
加納淑子 2002年5月21日(火) 20:9:11 削除・編集
『御礼』
石井信雄 2002年5月21日(火) 20:27:32 削除・編集
『選句ありがとうございました』
多田有花 2002年5月21日(火) 20:28:25 削除・編集
『お礼』
馬場江都 2002年5月21日(火) 21:2:10 削除・編集
『選句のお礼』
山野きみ子 2002年5月21日(火) 22:43:57 削除・編集
『お礼』
河 ひろこ 2002年5月22日(水) 10:43:2 削除・編集

『第475回入賞発表(5月20日/選者高橋信之)』
選者/高橋信之 2002年5月21日(火) 7:59:44 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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【最優秀/3句】

★風に日に任せて万緑の歓喜/加納淑子
万緑に覚える清々しさが、次第によろこびになってゆきます。そして、それは、ただ風に日に任せます。(評:相原弘子)

★声筒抜けキャベツその他を抱いてくる/相原弘子
「その他」がいい。「抱いてくる」がいい。日常の生活が豊かで、日本の昔がある。(評:高橋信之)

★いくたびも池を叩きし夏つばめ/石井信雄
夏に入ってのつばめは飛ぶ姿も落ち着きを見せます。雛を育てている強さを見せています。虫を捕らえているのでしょう、池を叩く度の羽が輝きます。(評:相原弘子)

【優秀/15句】

★揺れ止んであやめの凛と立ちにけり/馬場江都
焦点が中七の「凛と」に絞られ、その響きがいい。すっきりと整理されているので、こころよい。(評:高橋信之)

★バス釣りの竿振りながら青葦へ/霧野萬地郎
楽しい句である。せっかくの人生なので、楽しいのが何よりである。(評:高橋信之)

★観覧車卯波ゆっくり見えてくる/堀佐夜子
観覧車の句はいろいろと出ていますが、海を望める光景も良いですね。卯波のきらめきが次第に現われてきます。(評:霧野萬地郎)

★筆太の祭りの文字の団扇選る/山野きみ子(信之添削)
どんな団扇だったのでしょうね。楽しんでいる様子がうらやましいです。(評:河 ひろこ)

★薫風や素焼きの皿を遺し逝く/加納淑子
前書きが無くても通用する句だと思います。素焼きの皿に薫風の取り合わせが良いと思います。(評:田岡 弘)  

★大瀬戸をまたぎて虹の橋立てり/平野あや子
大きな風景ですね。明石海峡大橋にかかる虹でしょうか。虹を見て感動された様子がストレートに詠まれています。(評:多田有花)

★ハンカチの折り目正しく青い空/青海俊伯
ハンカチはきっと真白で、背はぴしりと伸びて、五月晴れの風を受け・・。気持ちの引き締まるきれいな句ですね。(評:宮地ゆうこ)

★少年の白い腕に夏のシャツ/河 ひろこ  
半袖のシャツから見える、少年のか細い白い腕が痛々しく感じられます。まだ、薄ら寒い北国の初夏の初々しい情感が好きですね。(評:伊嶋高男)

★走り梅雨馬のたてがみ少しぬらし/安増惠子
馬の荒々しさと、走り梅雨が響き合って素敵な句だと思います。(評:田岡 弘)

★堤燈に灯を入れてゆく祭り人/右田俊郎

★夕暮れのせせらぎ高し谷卯木/岩本康子

★ゆったりと手足解放夏座敷/池田和枝

★乗り換えの駅の天井ツバメの巣/林 緑丘

★初夏の海沖をゆっくり巨船行く/多田有花

★滴りのつなぎつながる高さより/宮地ゆうこ

▼選者詠/高橋信之
塵捨てに行くときも若葉の下を
どの部屋の温度も肌に五月なる
聖五月の朝日が昇る子らの声に

『第474回入賞発表(5月17〜19日/選者高橋信之)@』
選者高橋信之 2002年5月20日(月) 4:57:21 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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【最優秀/3句】

★大滝の水の捨て身を確認す/小峠静水
「水の捨て身を確認す」に、いい実感がある。「大滝」を詠んで、写生でない句のよさを存分に発揮した。(評:高橋信之)

<三社祭にて>
★もう一つ草鞋を腰に神輿揉む/霧野萬地郎
いい抒情があって、俳句の中にうまく収っている。日本の風景である。(評:高橋信之)
粋ですね。江戸っ子の祭にかける意気込みが伝わってきます。(評:多田有花)
祭り好きの様子が腰にてわかります。写生も効いて面白くもあり。好きな句。(評:小峠静水)

★十薬の花の十字の清清し/加納淑子
白の十字を「清清し」と見た。それがいい。葉は暗緑色なので、白の十字が眼に「清清し」である。(評:高橋信之)

【優秀T/8句】

★吹き終えて肩で一息祭笛/岩崎楽典
祭に集中している吹き手の様子がよくわかります。観衆もいっしょに息をついている感じでしょうか。(評:多田有花)

★芝刈りて青き匂いの中に佇つ/馬場江都
芝が刈られて平らかな青の匂いがいよいよ夏到来を意識します。(評:霧野萬地郎)
芝を刈ってさっぱりとしてやれやれと辺りを見る。新しい草の匂いに満足している。(評:河 ひろこ)

★晴れて来る草刈る音の高くなる/守屋光雅
雲が切れて青空が見え始めました。五月の青空です。風も心地良く、草刈機も生き生きと動きだしたようです。(評:多田有花)
雨止みをまっての草刈作業。雲が去り心も晴れ晴れと、ひろく高い空へ草刈の音が響いて元気です。(評:宮地ゆうこ)

★遠き日のニホンオオカミ新樹光/多田有花
オオカミの幻影がすり抜けるような深い山、大樹のこもれ陽が見るものを遠い日へ誘いますね。(評:宮地ゆうこ)
大台ケ原が近い吉野の原生林の新樹光は、都会の森林公園などとは迫力が違うのでしょうね。ニホンオオカミはどのようなコンテクストで出現したのですか。大分前に十津川村を縦断して熊野へドライブしたことを思い出します。(評:伊嶋高男)

★週末の天気予報と祭笛/伊嶋高男
今夜は宵々宮ですね。お天気が気になりますね。三社祭りがお天気でありますように。(評:堀佐夜子)

★新じゃがの土ほろほろと風に飛ぶ/宮地ゆうこ

★夏立ちや木椅子のペンキ厚く塗る/小峠静水

★さわさわと新緑揺れて木のベンチ/安田明子

『第474回入賞発表(5月17〜19日/選者高橋信之)A』
選者高橋信之 2002年5月20日(月) 10:2:30 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【優秀U/20句】

★母の字も古りし木箱を虫干しす/堀佐夜子
虫干しは、懐かしさにあふれる行事ですね。木箱に書かれたお母様の文字。一瞬で当時の「私と母」に引き戻されてしまいますね。(評:宮地ゆうこ)

★フルートを無心に吹く子の夏の丘/右田俊郎
清潔な光のなかを、フルートの音色が流れ、「無心」に吹く透明さが、初夏の空をますます輝かせます。とても好きな美しい句です。(評:宮地ゆうこ)

★立山の滴り集め大河満つ/能作靖雄
どんな大河も最初は一滴の滴りですね。このところの雨を集めた大河を目の前にした作者が浮かびます。(評:田岡 弘)

★万緑に抱かれやさしくなれという/加納淑子
緑は心を和ませ、人を優しくするようです。万緑につつまれ優しい心を取り戻してください。(評:田岡 弘)

★灯を消して篭の蛍を放ちけり/池田和枝
幼い日をおもいだす。夏の風物詩。優しさあふれて。(評:小峠静水)
何度も繰り返し音読しました。言葉になりませんが、何かが沈潜してゆく感じが残ります。(生意気な言い様でしたらお許しを)(評:碇 英一)

★青時雨能楽堂をつつみけり/やぎたかこ
青時雨と舞台。季語がぴったりと来て好きな句です。<余談>TV放映で唐相撲の舞台裏を見ました。20年に一度の演目とか。(評:野田ゆたか)
能楽堂に青時雨。みやびな情緒たっぷりの世界が素敵です。(評:田岡 弘)
「能楽堂」が遠い世界へいざないます。風雨に揺れる青葉まで幻想的に浮かんで、時雨もまた良いものですね。(評:宮地ゆうこ)

★エレベーター新緑を目に昇りゆく/河 ひろこ
高層ビルにあるシースルーのエレベーターですね。動き出すと瞬く間に風景が変化します。都会ならではの新しい視点です。(評:多田有花)
ビルの外壁に展望エレベーターがありますが、新緑を楽しんでいる様子がいいですね。(評:霧野萬地郎)
新緑の空に吸われるように「昇る」エレベーター。浮き上がる感覚と、季節の勢いがあいまって、心に残ります。(評:宮地ゆうこ)

★石楠花の散りて命の生まれけり/冬山蕗風
花を散らすことも種族繁栄の為か。命の生まれけり、好きな句です。(評:野田ゆたか)

★打ち水に光融けこむ石畳/青海俊伯
光りが融けこんだと見たところが面白いですね。(評:田岡 弘)

★馬駆けるあたりが最も初夏らしく/野田ゆたか
爽快です。なにもかも青の初夏が、ひずめと共に響いてきます。(評:相原弘子)

★靴音の軽き響きや衣更/日野正人
心身開放されたものが伝わります。出勤への上着の軽さ、そして、歩が進むほどに軽い靴音が、辺りの緑へ空へ吸われてゆきます。(評:相原弘子)

★熟れ麦の匂い道まで溢れくる/脇美代子

★ボートより手を振り応う薫る風/祝恵子

★逝きし友を語り終われば五月闇/古田けいじ

★烏賊干して風とおりぬける海の村/安増惠子

★頭垂れ数珠を頂く夏浅し(善光寺)/平野あや子

★踏みしめる大地のリズム祭足袋/山野きみ子

★初夏(はつなつ)の森の香りを深く吸う/岩本康子

★チェーンソーの音を乗せ来る青嵐/田岡 弘

★新緑のトンネルあゆむ歩をあわせ/林 緑丘

▼選者詠/高橋信之
網戸抜けくる風に子ら遊ぶ声も
晴れの夜の遠き灯の大きな粒に
夜の青葉なれば山黒ぐろと立つ

『伝言板(26)』
主宰/高橋信之 2002年5月17日(金) 8:2:21 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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『選句御礼』
霧野萬地郎 2002年5月17日(金) 8:51:34 削除・編集
『霧野萬地郎さんへ』
高橋信之 2002年5月17日(金) 11:44:58 削除・編集
『選句のお礼』
堀佐夜子 2002年5月17日(金) 15:3:28 削除・編集
『ありがとうございます。』
山野きみ子 2002年5月17日(金) 17:32:50 削除・編集
『選句のお礼』
藤田洋子 2002年5月17日(金) 18:5:47 削除・編集
『選句のお礼』
伊嶋高男 2002年5月17日(金) 20:44:21 削除・編集
『信之先生、田岡弘様、藤田洋子様』
馬場江都 2002年5月17日(金) 21:21:6 削除・編集
『お礼.』
河 ひろこ 2002年5月17日(金) 21:23:46 削除・編集
『信之先生、八木さん、馬場さん、ありがとうございます。』
右田俊郎 2002年5月17日(金) 22:14:44 削除・編集
『有難うございます』
祝恵子 2002年5月17日(金) 22:22:39 削除・編集
『選句お礼』
冬山蕗風 2002年5月17日(金) 22:56:6 削除・編集
『選句ありがとうございました』
多田有花 2002年5月18日(土) 0:18:13 削除・編集
『お礼』
やぎたかこ 2002年5月18日(土) 0:28:58 削除・編集
『有難うございました』
脇美代子 2002年5月18日(土) 23:11:35 削除・編集

『第473回入賞発表(5月16日/選者高橋信之)』
選者高橋信之 2002年5月17日(金) 11:35:18 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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【最優秀/3句】

★川きらめきて夕焼けの海に入る/河 ひろこ
夕焼けの河口でしょうか、川も海もきらきらと輝いて一日の終りを告げています。今が一番良い気候でしょうか。(評:山野きみ子)
壮大でまぶしい大自然の贈りものですね。川から海へ、光も色も流れては輝きます。(評:宮地ゆうこ)

★青葉わけゆっくり空へ観覧車/馬場江都
美しい青葉の木々を背景に、ゆっくりと空へ上がる観覧車の動きが見えて
くるようです。(評:藤田洋子)
若葉の緑をバックに赤い観覧車がゆっくりと上がってゆく光景に、初夏の爽やかさと色の対比が素敵です。(評:田岡 弘)

★夏帽子あみだかぶりの明るさに/山野きみ子
一世代前の湘南ボーイのイメージがありますね。(評:伊嶋高男)

【優秀/16句】

★夕厨ぱっと明るむ虹二重/やぎたかこ
大降りの雨が夕暮れの今上がり、厨の窓に虹が浮かびました。それも二重。思わぬ一瞬が、しっかり目に止まります。(評:相原弘子)
二重の虹、素敵ですね。虹というだけでもぱっと華やぐのに、それが二重となれば台所仕事も途中でやめてしばらくは見入ってしまいます。(評:多田有花)
たかこさんが見た色鮮やかな二重の虹に、私も心がぱっと明るくなりました。夕餉の支度も楽しくはかどりそうですね。(評:藤田洋子)

★写生子の緑明るき色ばかり/澤井渥
素直な気持ちになります。子供達の様子を黙って見るばかりです。(評:相原弘子)
新緑の明るさを、子どもの澄んだ眼がますます美しくとらえます。光を感じる好きな句です。(評:宮地ゆうこ)

★棘沈め真っ赤な薔薇の水透ける/藤田洋子
真っ赤な薔薇、透明な花器に棘を透かせる水の透明さ、二つが相俟って、薔薇を活けた水の透明さが鮮やかに感じられます。(評:やぎたかこ)

★半可思惟像視線の先に青き梅/右田俊郎
青梅にお母様の思い出を重ねられているのでしょう。半可思惟像の仏の視線のやさしさが青梅へ、そしてお母様へ向けられているように感じられます。(評:やぎたかこ)

★早苗田を漲らせゆく山の水/脇美代子
早苗田を豊かに満たす山の水、初夏の清冽な透明さを感じます。 (評:山野きみ子)

★仰臥して終日動かぬ梅雨の空/伊嶋高男
夏風邪が長引く原因に空模様もあると言います。気が滅入る梅雨空。どうぞお大事に。(評:河 ひろこ)

★苔清水石を乗り越えさんざめく/岩崎楽典
春遅い北海道の名水、自然の喜びがさんざめくに現われて目に浮かんできます。(評:河 ひろこ)

★日の暈へ昇りつめたる揚げ雲雀/霧野萬地郎
<日の暈へ>向う揚雲雀が細かい観察です。揚雲雀が春の季語だというのが納得いきませんね。(評:伊嶋高男)

★工場に続く薔薇垣風白し/加納淑子
工場の隣の垣根の白薔薇に風も白くなった・・・。やはり初夏を感じます。(評:田岡 弘)

★すだれ越し植田の果てに雄山立つ/能作靖夫

★垂直の岩壁にもある若葉かな/多田有花

★薫風に山の葉も田の水も揺れ/冬山蕗風

★五月晴れまっしろくシャツを洗う/安増惠子

★五月雨に膨らむ飛騨川友は逝き/古田けいじ

★川に影大きく写し薄暑かな/祝恵子

★ケーキ好き和菓子も好きで新茶入れ/堀佐夜子

▼選者詠/高橋信之
花多き道みかんの花もその道に
走り梅雨妻の上京する朝に
みどり立つ空へ健やかなるものよ