デイリー句会2002年 /第463回〜第467回


『第467回入賞発表(5月8日/選者高橋正子)』
選者/高橋正子 2002年5月9日(木) 15:12:8 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■第467回入賞発表(5月8日/選者高橋正子)の最優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

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【最優秀/3句】

★トランペット川面に響き聖五月/碇 英一
五月の川面を伝う、トランペットの金管の響きが、あきらかである。聖なる五月を称えて、混じりけがない。(評:高橋正子)

★地を青く照らす若葉をくぐりけり/脇美代子
「地を青く照らす」は、いい表現である。若葉をくぐる身が、緑に染まるように思える。(評:高橋正子)
心身さわやかです。なにも考えることありません。(評:相原弘子)

★雨止めば日をつれて来る雀の子/加納淑子
雨上がりの日が差して、どこからともなく飛んできた子雀の様子が、元気でかわいらしい。「日をつれてくる」に子雀が来てくれたという、作者のうれしさがある。(評:高橋正子)

【優秀/13句】

★いたどりを折る天竜川へ音たてて/古田けいじ
いたどりを折り取るときの水が、天竜川の水に飛び散るような細部までが思い浮かぶ。天竜川は、奥の方の流れであろう。(評:高橋正子)

★濃淡の赤いポピーに風雨来る/伊嶋高男
ポピーの赤い花の濃淡が、風雨を受けて揺れあって、けなげでかわいらしい。(評:高橋正子)

★少年の夏シャツ高き腕まくり/山野きみ子
「高き腕まくり」に 若者の溌剌とした姿、夏への意欲が感じられ元気をいただきます。(評:やぎたかこ)

★裏窓のことに明るく麦の秋/相原弘子
麦秋の色が裏窓に明るく光を入れているのですね。畑の中の家の位置がはっきりとしています。(評:霧野萬地郎)
麦秋の頃の明るさを、裏窓に感じたところが素敵です。(評:田岡 弘)

★蒔きし豆雨吸うてると思う朝/守屋光雅
育つものへのいとおしみが、しみじみと伝わります。雨音をより優しく耳にする早朝です。(評:相原弘子)

★夏帽を鏡の中で楽しめり/河 ひろこ
「鏡の中の他人」という映画があったと思いますが、帽子屋の鏡の中の女性が次々と帽子を試しているのを、作者はあ然として眺めています。今度お会いするときが楽しみです。(評:伊嶋高男) 

★白靴の少し汚れて帰りくる/祝恵子
お孫さんでしょうか,新しい靴を大事に履いて幼稚園へ出かけて、ちょっとだけ汚れて帰ってくるあどけない姿が彷彿とします。(評:やぎたかこ)

★夜っぴいて水鉄砲の浅蜊たち/石原利朗
面白い観察ですね。器のまわりが濡れているくらいが生きの良い浅蜊でしょう。最後の夜遊びと思えば、いささか哀れでもあります。(評:霧野萬地郎)

★初夏はジャズ青のドレスのピアニスト/霧野萬地郎

★ダム湖より水迸り出る五月/田岡 弘

★川風をたっぷり飲んで鯉のぼり/安田明子

★蔦若葉レンガの窓を囲みたる/やぎたかこ

★しゃくやくの強き香放ちくずれ落つ/平野あや子

★初夏の夜乙女の祈り鳴り出して/堀佐夜子

▼選者詠/高橋正子
受け取って干天草の軽き箱
矢車の回るばかりへ雲湧きぬ
花束の芥子に五十路のうすあわし

『伝言板(19)』
主宰/高橋信之 2002年5月8日(水) 8:38:39 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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『お礼』
池田和枝 2002年5月8日(水) 9:27:25 削除・編集
『ありがとうございました』
相原弘子 2002年5月8日(水) 14:16:25 削除・編集
『有り難うございます。』
安増恵子 2002年5月8日(水) 16:48:45 削除・編集
『正子先生、弘子さん、淑子さん、ありがとうございます』
田岡 弘 2002年5月8日(水) 19:0:53 削除・編集
『お礼』
堀佐夜子 2002年5月8日(水) 21:3:57 削除・編集
『ありがとうございました』
やぎたかこ 2002年5月8日(水) 21:29:19 削除・編集
『ありがとうございます。』
山野きみ子 2002年5月8日(水) 21:29:31 削除・編集
『御礼』
宮地ゆうこ 2002年5月9日(木) 7:58:51 削除・編集
『御礼(追記)』
宮地ゆうこ 2002年5月9日(木) 8:3:38 削除・編集
『選句のお礼2』
伊嶋高男 2002年5月9日(木) 10:58:54 削除・編集

『第466回入賞発表(5月7日/選者高橋正子)』
選者/高橋正子 2002年5月8日(水) 17:32:22 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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【最優秀/3句】

★遮断機があがるむこうは麦の秋/安増恵子
遮断機があがるとたんに、熟れ麦の世界へ誘われる。熟れ麦の明るい世界には、あたたかさや懐かしさ、よい時代に経験した本当のことがあるような気がする。(評:高橋正子)
広い麦秋を遮断機で区切りを付けて焦点が高まります。舞台の幕と似た区切りです。(評:霧野萬地郎)
遮断機の動きがくっきりと麦秋を切り取って見せ、心の瞼がひらいたかのようです。(評:宮地ゆうこ)

★土佐印一番鰹青々と/小峠静水
「土佐印」「一番鰹」が威勢がよい。「青々と」の表現が、素直ではっきりしているので、活きのよい脂ののった鰹が、目の前にいるようである。(評:高橋正子)

★天ぷらの油の音に独活揚がる/守屋光雅
天ぷらをあげる、からりとした油の音が聞こえてくる句である。独活の緑が鮮やかで、あつあつの独活の天ぷらに舌が焼けそう。(評:高橋正子)
煮えたぎる油の中に揚がってくる独活の緑が鮮やかである。(評:古田けいじ)
「独活の天ぷら」良いですねえ、音とともにきれいな色や香りまで伝わってきます。(評:宮地ゆうこ)
 
【優秀/13句】

★シャツ白し夏立つ水に洗い干し/相原弘子
「夏立つ水」がうれしいのだ。手で洗ったのだろうか。シャツを真っ白に洗いあげて、さわやかな風に干す。さっぱりとした日常である。(評:高橋正子)

★鳴きそめは姿もみせず行々子/伊嶋高男
行々子の鳴き声に耳さとく気づいた。その姿を探す間は、「姿もみせず」となる。すぐ姿を見つけて、「ああ、あそこにいる。」となると、かわいくうれしく思う。初夏のひろびろとした明るさがよい。(評:高橋正子)

★朴の花雨ふっくらと受けており/やぎたかこ
受ける雨は細い小糠雨でしょうか、ふっくらとで穏やかな花の形が浮かび上がります。(評:山野きみ子)

★青空を少し揺らしてアメンボウ/古田けいじ
空を映した水にあめんぼうが泳いでいるのでしょう。「青空を揺らす」というのが楽しいですね。(評:やぎたかこ)
静かな池の様子が見えます。静の中の僅かな動を見逃さない詠みですね。(評:霧野萬地郎)
池に映った青空〈少し揺らして〉写生が効いていますし,カタカナ表記が6本足を伸ばしています。(評:守屋光雅)

★青時雨みるみる山の消されゆく/宮地ゆうこ
遠山を消してしまうような時雨に、広重の絵の世界を想像しました。(評:田岡 弘)  

★白牡丹雨の重さを一身に/池田和枝
清澄な白牡丹の花びらが雨を受けて、重さに耐えているような一途さを思いやる優しさが伝わります。(評:山野きみ子)

★潮鳴りを聞き育つ子や祭り笛/小原亜子

★行々子止まりし葭に撓りなし/碇 英一

★蓮根の芥子ピリリと夏立ちぬ/田岡 弘

★花みかん香に包まれし戸口開く/平野あや子

★航跡の白輝かせ夏来る/山野きみ子

★信号待ち犬も人らも夕焼けに/堀佐夜子

★母の世の遠しと思う桐の花/加納淑子

▼選者詠/高橋正子
明易し山の水栓使いしあと
白い花増えて来朝の登山口
クローバに座れば深し花の香を吸い

『第465回入賞発表(5月3〜6日/選者高橋正子)@』
選者/高橋正子 2002年5月7日(火) 8:46:16 削除・編集 スレッドの一覧・返信
第465回入賞発表(5月3〜6日/選者高橋正子)@
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【最優秀/3句】

★花水木豊かに白く信濃そば/古田けいじ
疵もなく白く咲き満ちている花水木と、見た目にこざっぱりした信濃そばがよく呼応して、清廉な雰囲気がある。、(評:高橋正子)
美しい信濃の豊かな自然と美味しいお蕎麦に惹かれます。(評:山野きみ子)

★子供の日雲は大きく山離れ/相原弘子
ゆったりとした大らかな雲の動きに、子供たちへの励ましがある。(評:高橋正子)
子供の成長を願う親の気持ちが思われます。山は親にも感じました。(評:河 ひろこ)
子供の明るい未来を暗示するような、大らかで気持ちの良い句です。(評:田岡 弘)

★菖蒲湯の香りの青さ幼き日/守屋光雅(正子添削)
たっぷりと沸いている菖蒲湯から、菖蒲の匂いが立ち上がり、幼い日のことが思い出された。菖蒲湯にあたたまりながらのいい時である。(評:高橋正子)

【優秀T/8句】

★海の子の手脚まぶしく風五月/宮地ゆうこ
子供達の健やかな様子そのものです。(評:相原弘子)

★縄跳びの大波小波五月照る/堀佐夜子
子供の遊びに五月照ると言う感性が好きです。(評:野田ゆたか)
縄飛びの話なのに卯浪を連想させ、いかにも五月ですね。(評:田岡 弘)

★田を植えて野良着の母子の空青し/能作靖雄
昔の農村を思わせる、飾り気のない爽やかさが素敵です。(評:田岡 弘)

★夏めいて少女の瞳すきとおる/池田和枝

★嬰等が追う決して掴めぬシャボン玉/霧野萬地郎(正子添削)

★交差点斜めによぎる街薄暑/田岡 弘

★蚕豆や莢より味の青々と/青海俊伯

★海峡の春徂く潮路色深む/平野あや子
『御礼』
宮地ゆうこ 2002年5月7日(火) 10:35:21 削除・編集
『ありがとうございます。』
守屋光雅 2002年5月7日(火) 19:20:2 削除・編集
『ありがとうございます。』
池田和枝 2002年5月8日(水) 9:23:40 削除・編集

『第465回入賞発表(5月3〜6日/選者高橋正子)A』
選者/高橋正子 2002年5月7日(火) 8:33:8 削除・編集 スレッドの一覧・返信
第465回入賞発表(5月3〜6日/選者高橋正子)A
【優秀U/22句】

★若葉揺れ電車の振動足裏に/吉田晃
路面電車の揺れは心地よい,窓は何処もみどりとなって好い季節である。全国の転勤族の住みやすい所第1位は松山市だそうです。(評:守屋光雅)
車内の様子がよくわかります。乗客の少ない時間かもしれません。窓に過ぎて行く若葉の揺れと輝きが、足裏に覚える振動と共に点きません。(評:相原弘子)

★色づきて丘まるごとの麦畑/右田俊郎
なだらかな黄金の丘が豊かに目に浮かんで郷愁を誘います。風の匂い、空の色にも、実りの喜びが滲みます。(評:宮地ゆうこ)

★笹粽越後訛を聞いてをり/加納淑子
お清婆さんでしたか?正に「坊ちゃん」の世界ですね。(評:安丸てつじ)
笹粽と越後訛の取り合わせで、子供の頃の懐かしい日本の風景を思い出します。田岡 弘)

★晩春や風土記の丘は闇に入る/小原亜子
何処の地名か思い出せませんが、それがまた想像を呼んでいい句だと思います。(評:安丸てつじ)

★大凧の見下ろす先は遠筑波/岩崎楽典
筑波山を遠くに見ての空の大凧が生きているようですね。(評:霧野萬地郎)
大凧揚げは五月に揚げる所が多いのですね。 百畳の大凧が筑波を見下ろす光景は壮観ですね。(評:山野きみ子)

★地下鉄にギンガムチェック五月来ぬ/林暁兵
綿のギンガムチェックに夏を感じます。赤のかわいいチェックのような気がします。(評:安田明子)
地下鉄に乗っている女学生の姿でしょうか、格子柄の「ギンガムチェック」のブラウスがさわやかな五月「の到来を告げているようです。それにしても、男性の方が「ギンガムチェック」を句に詠まれるとは。感じ入りました。(評:やぎたかこ)

★夏鶯鳴くたび我も深呼吸/日野正人

★夏めくや夜の雑木山匂う/安増惠子

★夏めきて埠頭の航は沖に出る/山野きみ子

★萱葺きの本堂に入る若葉風/大石和堂

★揚雲雀垂直の線生まれけり/碇 英一

★桜の実口紫に染めて子ら/安丸てつじ

★筑波路や訛直らぬ夏鶯 /伊嶋高男

★深き霧ゆっくり晴れて夏めけり/岩本康子

★蜃気楼見し記念日よ花を買う/やぎたかこ

★外灯を透かせし若葉潜りけり/磯部勇吉

★薫風や電車の揺れに身をゆだね/安田明子

★鶯の声風に乗り冴え渡る/冬山蕗風

★新入生当番エプロン白きを干す/祝恵子

★新築の家の香りや青嵐/小峠静水

★更衣きらりボーイの金モール/野田ゆたか

★五月晴れ映して光る棚田かな/林 緑丘

▼選者詠/高橋正子
青くさき新茶汲みだす雨の夜
柏餅白がきれいに蒸しあがる
夏兆しトマトスープを胃におさむ

『伝言板(17)』
主宰/高橋信之 2002年5月8日(水) 8:36:28 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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『お礼』
平野あや子 2002年5月3日(金) 10:33:13 削除・編集
『ありがとうございました』
碇 英一 2002年5月3日(金) 10:39:9 削除・編集
『正子先生、弘子さん、きみ子さん、ありがとうございます』
田岡 弘 2002年5月3日(金) 11:10:40 削除・編集
『選句のお礼』
青海俊伯 2002年5月3日(金) 12:29:57 削除・編集
『正子先生、勇吉さんへ選句御礼』
霧野萬地郎 2002年5月3日(金) 14:7:26 削除・編集
『お礼』
相原弘子 2002年5月3日(金) 14:22:49 削除・編集
『ありがとうございます。』
山野きみ子 2002年5月3日(金) 15:2:3 削除・編集
『お礼』
堀佐夜子 2002年5月3日(金) 18:11:11 削除・編集
『有難うございました』
脇美代子 2002年5月3日(金) 20:32:41 削除・編集
『お礼』
祝恵子 2002年5月3日(金) 20:35:39 削除・編集
『ありがとうございました』
やぎたかこ 2002年5月3日(金) 23:6:44 削除・編集
『選句お礼』
冬山蕗風 2002年5月3日(金) 23:30:3 削除・編集

『第464回入賞発表(5月2日/選者高橋正子)』
選者/高橋正子 2002年5月3日(金) 9:1:19 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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【最優秀/3句】

★連峰に響くエンジン早苗植う/やぎたかこ
早苗を植える田植機のエンジンの音が、連峰(立山連峰だろうが)に響いている。田を渡る風、夏らしくなってきている山並み、田植えに忙しい人々、などさまざまな日本の風景を思いめぐらすことができる。(評:高橋正子)

★さみどりの早苗の水の軽ろき風/碇 英一
植えられて間もない早苗田の水に、漣が生まれている。それを見るとかろやかな風を感じる。遠くが見えて、心が軽くなる。(評:高橋正子)

★飛魚や海の群青滑り行く/青海俊伯(正子添削)
飛魚の勢いのある姿に、海がさわやかになる。夏のさわやかさを感じさせてすっきりとした気持ちになれる。「群青色」を「海の群青」と添削し、場所をはっきりさせた。(評:高橋正子)
沢山の飛魚の群れ。もう群青で感じ取れて,動きもわかります。勉強させてもらいました。(評: 小峠静水)  

【優秀/14句】

★草むらに高き薊の揺れやまず/田岡 弘
草むらを抜きん出て、揺れる薊の紅紫が目に浮かびます。草むらも揺れ輝きます。(評: 相原弘子)  

★茄子を植う母の余生と在る余生/野田ゆたか
高齢のお母様との生活、毎日が若い時とは違った意味があるようです。 作者の優しい気持ちと覚悟のようなものが感じられます。(評: 岩本康子)   

★どくだみの葉裏の仄と紅兆す/脇美代子
強い臭いの、どくだみが繁ってゆく勢いは足元を圧倒されます。そして可愛い十字の花、葉裏に兆す紅。強さといとしさを見せてくれるどくだみです。(評: 相原弘子)

★遠山に残雪光る月見坂/冬山蕗風
陸奥の初夏の山々の景が目に浮かびます。目に浮かぶ景が心地よく好きな句です。(評: 野田ゆたか)

★豌豆を笊にこぼしつつ貰い/相原弘子

★深々と新樹を歩き雨近し/山野きみ子(正子添削)

★曲がりたるきゅうりの盛を求めくる/祝恵子

★夏隣軒に干されし潜水着/平野あや子

★不揃いの尖がりキャベツのみの店/霧野萬地郎

★唐松の芽吹きを縫って行けば晴れ/古田けいじ

★燦々と光り合うもの日と若葉/加納淑子

★草の土手行けば揚羽の通せんぼ/岩崎楽典

★八十八夜いつもの道を通らずに/堀佐夜子

★きらきらと五月始まる日和雨/宮地ゆうこ

▼選者詠/高橋正子
桐の花見上げば空に影となる
桐の花シャツの糊のよく効いて
アイロンの余熱のほのか若葉風
『第463回入賞発表(5月1日/選者高橋正子)』
選者/高橋正子 2002年5月2日(木) 10:24:19 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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【最優秀/3句】

★音立てて風の過ぎゆく竹の秋/田岡 弘
竹の葉が黄ばんで、このころ風を大きく受け、全身をゆらすと、音が生まれる。風は音となって過ぎてゆくのである。「風の過ぎゆく」に時の深みがある。(評:高橋正子)
竹にとっては、いよいよ晩秋に至る時。この時こそ、風に音をたてて何かを訴えている様ですね。(評:霧野萬地郎)

★八十八夜朝餉の食器ととのえる/相原弘子
八十八夜を迎え、朝食のテーブルに置かれる、食器の音や色合い、触れ合う音がすがすがしい。すがすがしい朝は、今日の元気を生み出してくれる。(評:高橋正子)

★柏餅無骨なる葉の手に馴染み/右田俊郎(正子添削)
柏餅を包む柏の葉の無骨さ。文人好みの形や手触りである。それが手に馴染むのであるから、その手もおそらく無骨に働いた手なのである。(評:高橋正子)

【優秀/15句】

★丸々と光を溜めて若葉雨/日野正人
「丸々と」した若葉の雨滴が、はつらつとして輝いている。生命力がある。(評:高橋正子)

★竹皮のまだ新しき今年竹/脇美代子
竹皮をまだつけたままの竹が、すっきりと端的に詠まれている。竹幹のみどりの色が、竹藪の中でフレッシュ。(評:高橋正子)

★花かんば信濃に心遊ばせる/山野きみ子
白樺の花に、信濃の樺林など思い起こしたのであろう。花かんばに心楽しく過ごすひと時の気持ちが、わかわかしい。(評:高橋正子)

★ミニ薔薇を机に活けて新任教師/岩本康子 (正子添削)
テーマは新任教師。はつらつとした女性の新任教師像が、詠まれている。(評:高橋正子)

★メーデーの人ら公園の日溜まりに/守屋光雅
メーデーを祝うことも派手でなくなったこのごろであるが、日差しを喜び新緑の公園に集まって来る人たちは、みんな働く人らである。日差や新緑に働く顔が映えている。(評:高橋正子)

★夕潮のゆるゆる満ちて五月かな/小原亜子
「ゆるゆる満ちて」に、初夏の海・潮のうねりを感じます。(評:田岡 弘)

★蘭咲いて香り降り来る高きより/霧野萬地郎

★マーマレードことこと煮つめ五月来る/平野あや子

★ひなげしに滴の重み雨上がり/岩崎楽典

★青梅に葉洩れの光り柔らかし/宮地ゆうこ

★日は西に東の菜虫太らせる/小峠静水

★若葉映し木曾の渓流エムロード/堀 佐夜子

★畦道に早苗そよそよ出番待つ/やぎたかこ

★静けさや笹鳴き透る杉木立/能作靖雄

★村興し岸から岸へ鯉のぼり/河 ひろこ

▼選者詠/高橋正子
暮れてまだ青葉の葉騒寄せ返す
キャンパスの学生新樹の中の昼
アカシヤの花きよらかに葉のまるく