デイリー句会2002年 /第442回〜第445回


『第445回入賞発表/選者高橋信之』
選者高橋信之 2002年4月8日(月) 11:4:45 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■第445回入賞発表(3月27〜31日/選者高橋信之)の最優秀、優秀は、下記に決定しました。おめでとうございます。

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【最優秀】

★霧晴れて花の向こうの水平線/岩本康子
花と水平線の景色に「あこがれ」と題と付けたいと思いました。「霧晴れて」というから、海峡のようなところを思います。「霧」は、秋の季語ですが、「花」という主題がはっきりしていますので、問題はありませんね。「花」は、春の季語で、桜のことです。(評:高橋正子)

【優秀/9句】

★初燕我立つ橋をくぐりけり/古田けいじ
橋の上に立っていると、すいっと燕が潜り抜けて行った。一年を経て、また新しく来た燕に出会ったときの嬉しさが伝わってくる。(評:高橋正子)

★満開の桜に回る風力計/古田けいじ
風も心楽しんでのお花見。回ってやまぬ風力計が、空へ吸われます。桜は、風に任せて散っています。(評:相原弘子)

★峡の春子らの駆けゆく靴が鳴る/河 ひろこ
雪国の山峡に春が来た喜びが、子どものかけてゆく靴音からも感じられる。長い冬から解放された子どもたちが明るい。春の訪れがこれほど嬉しいものかと、改めて思わせてくれる。(評:高橋正子)

★大陸へ黄砂の棚の上を航く/霧野萬地郎
黄砂の上を、飛行機で飛んで行くときの様子であるが、めずらしい光景である。「黄砂の棚」は茫洋としているのであろうか。そうであれば、いい写生といえる。(評:高橋正子)

★花の下ベンチにもたれ女学生/祝恵子
「ベンチにもたれ」が、いかにも女学生らしいですね。
少し子どもで、少し大人の雰囲気がありますね。花と女学生が、いつもよく似合っていると思います。(評:高橋正子)

★花満ちて今日退職の餞を/碇 英一
お勤めごご苦労様でした。いい「退職」の句が出来ましたね。「花満ちて」が作者のいい心境を伝えてくれます。(評:高橋信之)

★単線の列車さくらを抜けて来る/池田和枝
ゆっくりとしたスピードのローカル線の趣きですね。すばらしい景色です。(評:霧野萬地郎)

★山吹の一重の白さ朝の陽に/宮地ゆうこ 
ひそやかな重さを見せる、一重の山吹。白というのが、よりそう感じさせます。朝の陽の中で、きょうの咲きようを思わせます。(評:相原弘子)

★白木蓮空に余白のなかりけり/磯部勇吉
一面の爽やかな白が印象的です。(評:田岡 弘)
『お礼,』
池田和枝 2002年4月8日(月) 13:29:54 削除・編集
『有難うございます。』
岩本康子 2002年4月8日(月) 21:32:15 削除・編集
『ありがとうございます』
河 ひろこ 2002年4月8日(月) 22:10:43 削除・編集

『第444回入賞発表(3月21〜26日)@』
選者高橋正子 2002年3月28日(木) 9:50:9 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■第444回入賞発表(3月21〜26日/選者高橋正子)の最優秀、優秀は、下記に決定しました。おめでとうございます。

※選者と投句者に限りますが、伝言がございましたら、右上の<返信>をクリックしてお書き込みください。

【最優秀/3句】

★はくれんの白きを捨てず夕茜/田岡 弘
「白きを捨てず」は、一見技巧的な表現と取れるかもしれませんが、そうではなく、実感がさせたことですね。夕茜のなかに、いつまでも白く咲き残っている白木蓮が、大変うつくしいですね。しずかな本当にいい光景です。(評:高橋正子)

★花楓水嵩変わらぬ川の音/相原弘子
「花楓」と「水嵩」とに表されるすっきりとした景色がいいです。(評:高橋正子)

★富士もあり天竜もあり花の旅/堀幹夫
花の旅は、新幹線の旅なのでしょう。車窓に、富士の姿を見、富士の裾野を走り、天竜川を越える。富士も天竜も日本を象徴するものだけに、桜の咲く日本が、くっきりとたイメージとなって捉えられていますね。(評:高橋正子)

【優秀T/6句】

★石踏みてせせらぎ渡る菜の花へ/岩崎楽典
透明感のある句です。石、せせらぎ、菜の花と、どれも、そのものの持つイメージに、濁りがないのがいいですね。(評:高橋正子)

★海峡のうす紫や花三分/宮地ゆうこ
花は三分で、わかわかしく、みずみずしいですね。海峡は、薄く霞んでうす紫となって、花をひきたてています。そんなところがいいですね。(評:高橋正子)

砂の遍路道大岐浜
★藪椿騒ぎて沖に船の見ゆ/守屋光雅
船の行く沖は、太平洋であるが、その太平洋を見る位置に藪椿が咲き、風を受けて騒いでいる。太平洋を間に置いた椿と船との遠近の距離に、大きく長い気持ちがある。(評:高橋正子)

★山桜大きく揺れて散らぬなり/岩本康子
花に満ちた山桜は、風に大きく揺れていても散らないで、自負を持って咲いているような気がします。(評:高橋正子)

★初蝶のまだ濡れている重き飛び/古田けいじ
「濡れている」は、何に濡れているのでしょうか。
朝の露、雨、生まれたばかり、花にやった水。いろいろ想像できますが、濡れて重そうに飛ぶ、小さな生き物の蝶への作者の優しさが、強く感じられる句です。(評:高橋正子)

★軽やかに光返して初燕/多田有花
初燕が軽やかに飛ぶ様を、余計な言い回しをしないで、素直に表現している。それが、また、「軽さ」に通じているのがよい。(評:高橋正子)
『お礼』
相原弘子 2002年3月28日(木) 14:47:27 削除・編集
『ありがとうございます』
田岡 弘 2002年3月28日(木) 16:24:24 削除・編集
『最優秀句だなんて』
堀佐夜子 2002年3月28日(木) 19:30:34 削除・編集
『正子先生有難うございます。』
岩本康子 2002年3月28日(木) 22:34:37 削除・編集
『御礼』
宮地ゆうこ 2002年3月29日(金) 0:34:32 削除・編集
『選句ありがとうございました』
多田有花 2002年3月29日(金) 22:43:58 削除・編集
『お礼』
池田和枝 2002年4月8日(月) 13:12:49 削除・編集

『第444回入賞発表(3月21〜26日)A』
選者高橋正子 2002年3月28日(木) 9:47:5 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【優秀U/15句】

★手のひらの懐紙の湿り桜餅/藤田洋子
桜餅を見ると自然に顔がほころびます。しっとりと懐紙に伝わる湿りにこの季節ではの美味を感じます。(評:平野あや子)

★禅寺に読経流れて桜散る/林 暁兵
東京ではもう桜が散っているんですね。週末までは持ちそうもないでしょうか。祇園精舎の鐘の声諸行無常の響きあり・・・というところですね。(評:多田有花)

★飯蛸の飯ぎっしりと炊きあがる/平野あや子
「ぎっしりと」詰まった美味しさ。以前、淡路島でいただいた「蛸飯」の味や香りがよみがえります。(評:宮地ゆうこ)

★つくしんぼ夕べの雲を眺めおり/右田俊郎
一人さみしいつくしなのですが、それはそれでいいのでしょう。夕べの雲を眺め見送っています。(評:高橋正子)

★コンサート果て夜桜の灯の中へ/加納淑子
コンサートの余韻をもって、夜桜の灯に身をおけるなんて、うらやましいばかりの素的な夜ですね。(評:高橋正子)

★ハーモニカ小さく音出す春窓辺/祝恵子
誰が吹いているハーモニカでしょうか。小さい子ども、それとも作者。心が和んで楽しくなります。小さな音に、小さな楽しみがありますね。(評:高橋正子)

★日展を出てから花の咲く道を/福田由平
日展の画の世界の余韻に、現実の桜の咲く道を歩く心豊かな時が、静かでいいですね。(評:高橋正子)

★姥捨の雪解の水を集めけり/伊嶋高男
山深い谷の、雪解水がささめいて清らかです。(評:高橋正子)

★ざわざわと風に弾みし初桜/碇 英一
「風に弾みし」が、このごろ吹く風のありさまをよく捉えていて、いいと思います。初桜が動的に捉えられて新鮮な感覚です。(評:高橋正子)

★連翹をふき抜けてより風自由/宮地ゆうこ
もつれたように咲く連翹の黄色い花を、風が通り抜けると、自由に思うままに吹くことが出来ます。伸びやかでやわらかい春の風が実感できます。(評:高橋正子)

★青麦の風の別れ目光りけり/脇美代子
青い麦畑に大きな風が吹いて、別れ目ができていますが、そこもきらきらと日に輝いています。風と青い麦と、懐かしさの湧いてくる光景です。(評:高橋正子)

★ものの芽の出でて記憶を呼び戻す/磯部勇吉
ものの芽がでるころは、気温や天気、急な人の死、人事の様々、これから始まる農作業のことなど、様々な変化や思いを経験することが多い。そういったことから、ふいに何かの記憶がありありと呼び戻されることがある。(評:高橋正子)

★照る道も日翳る道も花の白/山野きみ子
花はもちろん桜。日差の中にあっても、日の差さぬところにあっても、桜の花は、白く咲き満ちています。それほど強く静かに、桜は自分を咲かせています。そこがとてもいいと思います。(評:高橋正子)

★佛前の白椿今朝開きたり/馬場江都
いつもの仏前ながら、今朝開いたばかりの椿の白が、清らかです。しずかな気持ちになれますね。(評:高橋正子)

★野の道を鳴きて鳴きつぐ揚雲雀/堀佐夜子
昨日、雲雀が二羽畦にいるところを偶然見ました。今雲雀は、自分の時がきたので、「鳴きて鳴きつぐ」で、雲雀の歌を聞かせてくれていますね。(評:高橋正子)

▼選者詠/高橋正子
白樺の二本が芽吹き始めたり
窓すぐに嶺純白の春の富士
雲海の果てに生まれて春の虹
『お礼』
堀佐夜子 2002年3月28日(木) 19:32:51 削除・編集
『お礼』
藤田洋子 2002年3月28日(木) 23:11:5 削除・編集
『お礼』
祝恵子 2002年3月29日(金) 9:20:48 削除・編集
『ありがとうございました。』
山野きみ子 2002年3月29日(金) 13:59:34 削除・編集
『有難うございました』
脇美代子 2002年3月29日(金) 20:4:22 削除・編集
『御礼』
福田由平 2002年3月29日(金) 21:24:24 削除・編集
『有難う御座いました。』
磯部勇吉 2002年3月31日(日) 22:3:41 削除・編集

『第443回入賞発表/選者高橋正子(3月16日〜20日)』
選者/高橋正子 2002年3月24日(日) 17:48:4 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■第443回入賞発表(3月16日〜20日/選評高橋正子)の最優秀、優秀は、下記に決定しました。おめでとうございます。

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【最優秀】

★若草に我が両足を立たしめる/堀佐夜子
「立たしめる」に、芯の通った意志の強さを感じます。若草に立つ自分の姿が、若々しくフレッシュです。春はこうありたいものと思います。

【優秀/11句】

★若草の畑毎の色異なれり/碇 英一
若草が盛んに燃える様子が、目に新しく捉えられている。畑ごとに違う萌える緑が、読み手に元気を与えてくれている。

★紫木蓮揺れて光をこぼしおり/青海俊伯
白木蓮ではなく、紫木蓮が光りをこぼすというのは、よほど静かな光景です。静かによく見られた対象が、自らの命を輝かせているようです。

★白木蓮散る光陰に逆らわず/加納淑子
「光陰」は、再びもとに戻ることのない、時の流れと解釈した。白木蓮が、時の流れのままに咲き、時の流れままに散る姿に、自らを自然に任せたものの自然な輝きがあってよいと思う。

★電線の交差する空囀れり/伊嶋高男
電線ばかりが交差する街中の空にも、小鳥の囀りがある。春の空が、小鳥の声ではじけている。

★霞去り町は大きくなりにけり/田岡 弘
霞が晴れて、町の一つ一つのものが明らかになってゆく。一つ一つのものの色が、春らしく楽しげに見えてくる。遠くから見る町は、広く大きく思える。心に大切にしまわれえる風景である。

★近くなる我が家の匂い沈丁花/安田明子
お勤め帰る道に、我が家が近くなると沈丁花が匂ってくる。我が家の庭から匂いが漂ってきていることに間違いない。我が家にたどり着く安堵感がいい。

★今朝咲いた桜映して潮満ちる/古田けいじ
「今朝咲いた桜」がういういしい。満ちてくる潮の色に、開いたばかりの桜の色が重ねられ、いい情景となっている。

★風光る一直線の飛行機雲/堀佐夜子
「一直線の飛行機雲」は、すっきりと迷わず認めた、「風光る」ころの光景。「風光る」の季語が、イメージとして、目に浮かぶ句。

★初桜時間経つほど晴れ渡り/相原弘子
桜が咲き始めましたが、とても初々しい感じです。時が朝から正午へと経過するうちに、空も晴れ渡ってきます。その中に咲く桜の初々しい花色が、新鮮に思われます。

★春霜の朝日入るまで峡の村に/霧野萬地郎
峡の村は、朝日が差し込んでくるまで、うっすらと春の霜が置いている。朝日が差すととたんに、霜が消えて、蘇ったようにいきいきとした村となる。春の朝の冷ややかな空気の少しの緊張感がよい。「朝日入る」の実感もよい。

★校塔の青空を突き卒業期/山野きみ子
卒業の季節は、つい空を見上げることが多くなる。追憶のかなたを思い見ることもあるし、残る未来を思うこともある。青空を突く校塔に、真っ直ぐな意志が感じられる、時の経緯をもった佳句。
『二句もありがとう御座います』
堀佐夜子 2002年3月28日(木) 19:36:37 削除・編集

『第442回入賞発表/選者高橋信之(3月11日〜15日)』
選者/高橋信之 2002年3月24日(日) 17:44:26 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■第442回入賞発表(3月11日〜15日/選評高橋信之)の最優秀、優秀は、下記に決定しました。おめでとうございます。

※選者と投句者に限りますが、伝言がございましたら、右上の<返信>をクリックしてお書き込みください。

【最優秀】

雪解けの水嵩高く押してくる/林暁兵
<高く押してくる>は、いい表現です。<雪解けの水>の勢いを表現して充分です。春の勢いですね。

【優秀/7句】

剪定を終えし鋏が石の上/相原弘子
「石の上」に確かな安らぎがある。終わりの良さでもある。

初蝶の見えなくなって白き空/堀佐夜子
見えなくなってしまっても、初蝶は、俳句に生きて確かである。「白き空」は、詩の言葉として確かである。

雪解水集めて清し岩魚見ゆ/能作靖雄
清冽である。「清冽」という言葉の似合う句である。

ママゴトのハンバーグらし春の泥/都 久俊
「春の泥」が明るい。子ども達が明るいからである。

海遠く菜の花明りの中に立ち/山野きみ子
上五の「海」と中七の「菜の花」と下五の「作者」の三つのイメージがそれぞれ独立していながら、一つの風景の中にうまくおさまっていて、美しい。

渡り来る風の向こうに辛夷咲き/青海俊伯
風と辛夷に静かな動きがあって、読者を落ち着かせてくれます。いい句ですね。

青い荷のコンテナ船や涅槃西風/霧野萬地郎
<涅槃西風>と<コンテナ船>がうまく結びついて、詩があります。古い言葉の<涅槃西風>が新しい言葉の<コンテナ船>を受け入れています。