デイリー句会/第241回〜第260回

 

 

『第260回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局 2001年5月25日 【金】 9時3分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第260回句会(5月24日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀3句】

★五月雨やアジアへ向かう貨物船/霧野萬地郎

五月雨が景色全体を包み、大きな光景。。インドネシアやフィリピンやといったくにに向うか貨物船の姿の外形を表現して、内実を考えさせる句。五月雨が効いた。(評:高橋正子)

 

★どちらへも十字路平ら花柘榴/相原弘子

石榴の花の割くころのしらしらした景色がよく詠われている。「どちらへも十字路」は、広々とした田園の十字路が伸びる様子。(評:高橋正子)

 

★漁船ゆく浜昼顔の遥か沖/三浦絹子

浜昼顔が新鮮に感じられた。沖を行く漁船を中心に、広がる空と海がいい。(評:高橋正子)

 

【優秀15句】

★薔薇咲けり路面電車の通う街/林 暁兵

 

★青葉風工事現場の吹流し/磯部勇吉

 

★青嵐に全身ゆだね歩きける/岩本康子

 

★卯の花の小枝庭より出て匂う/吉田 晃

 

★滴るを両手に受けて枇杷を食む/伊嶋高男

 

★梅の実のなる木の方へ目は遊ぶ/祝恵子

 

★ゆらゆらと金魚夕日の色をして/安増惠子

 

★捕虫網借りて夏蝶捉えやる/古田けいじ

 

★一雨の潤う青葉の山迫る/目見田郁代

 

★枇杷の実の葉よりも高く色付けり/碇 英一

 

★遠雷や昔話を怖がる子/芦本照代

 

★通り雨白玉丸く睦まじく/山野きみ子

 

★数うればいくつも見ゆる実梅かな/矢野文彦

 

★街路樹の色なほ濃くし若葉雨/平川康子

 

★いつとなく魚になる夢梅雨の音/戸原琴

 

▼選者詠/高橋正子

窓にある晴れゆく空と青ポプラ

晴れゆくを遠くに鳴けりほととぎす

レタス冷えサラダは青く冷え切りぬ

 

 『薔薇咲けり路面電車の通う街/林 暁兵』

相原弘子  2001年5月25日 【金】 22時23分 削除・編集

 

 『ゆらゆらと金魚夕日の色をして/安増惠子』

相原弘子  2001年5月25日 【金】 22時30分 削除・編集

 

 『五月雨やアジアへ向かう貨物船/霧野萬地郎』

高男・暁兵・光雅・琴 2001年5月26日 【土】 8時51分 削除・編集

 

 『いつとなく魚になる夢梅雨の音/戸原琴』

高男・萬地郎 2001年5月26日 【土】 8時53分 削除・編集

 

 『枇杷の実の葉よりも高く色付けり/碇 英一』

相原弘子 2001年5月26日 【土】 8時55分 削除・編集

 

 『遠雷や昔話を怖がる子/芦本照代』

相原弘子 2001年5月26日 【土】 9時3分 削除・編集

 

 『漁船ゆく浜昼顔の遥か沖/三浦絹子』

目見田郁代 2001年5月26日 【土】 9時4分 削除・編集

 

 『青嵐に全身ゆだね歩きける/岩本康子』

八木孝子 2001年5月26日 【土】 9時5分 削除・編集

 

 『街路樹の色なほ濃くし若葉雨/平川康子』

多田有花 2001年5月26日 【土】 9時6分 削除・編集

 

 

『第259回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局 2001年5月24日 【木】 9時12分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第259回句会(5月23日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀3句】

★鶯の奥より誘う山に入る/岩本康子

「奥より誘う」は、鶯の声の魅力に誘われて、おのずと自分が、「自然」に溶け込んでいく様子である。世を離れた別の世界が、そこに広がっている。それを楽しむ心境がよい。(評:高橋正子)

 

★雨あがる庇の香り花みかん/目見田郁代

蜜柑の花の咲くころの雨は、時に梅雨を思わせるように降ることがある。そういった雨も上がって、明るくなっていく空を見上げると、軒庇から蜜柑の花の香りが届いて来る。清純な句。(評:高橋正子)

 

★決断の熊蜂一直線に消ゆ/碇 英一

熊蜂の飛行を思うと、思い切りの決断を下したかのようである。人間にも決断の下し方が、いろいろあろうが、こういう決断の下し方をする人がいそうで、面白い。(評:高橋正子)

 

【優秀8句】

★ハマナスの一輪挿しに波の音/守屋光雅

 

★毎日の根元確かにアマリリス/相原弘子

 

★蓮花の開く音聞く山の池/安増惠子

 

★葉桜が見下ろす町に土蔵あり/多田有花

 

★朝顔の苗出揃いて出荷待つ/山野きみ子

 

★ルピナスや公園の彩り直立す/祝恵子

 

★夏色を深めゆく河潮満ちて/伊嶋高男

 

★強弱を激しく鳴きて田の蛙/守屋光雅

 

★眠る子の膝に眠りし夏帽子/音羽和俊

 

★一輪車ついに漕げる子燕飛ぶ/芦本照代

 

 ▼選者詠/高橋正子

青葉冷え心もとなく水使う

蘭の花摘みてコーラの缶に挿し

アカシヤの真白き花の錆びはじむ

 

■第258回句会(5月22日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀3句】

★雲なくて空の深さや桐の花/安増惠子

「空の深さ」が、桐の花の美しさを言い伝えており、心境の深さが感じられる。(評:高橋正子)

 

★水打ちて神輿出を待つ静けさに/山野きみ子

「神輿」の季語は夏だが、「水打ちて」が、祭りが夏のものであることを、いっそう確かに教えてくれている。三社祭の光景であろうか。祭りの清らかさが詠われた。(評:高橋正子)

 

★浴衣着てバスに二人の相撲取り/林 暁兵

相撲取りがバスにのると、いつものバスも楽しい雰囲気になる。普通の人の二倍、三倍の浴衣布の分量も、夏らしさを伝えいて、迫力がある。気持ちが軽く、楽しくなる句。(評:高橋正子)

 

【優秀8句】

★ホース噴く水に生まれる虹の輪よ/堀佐夜子

 

★朴の花羽ばたく気配風さそふ/磯部勇吉

 

★カジカ鳴く三河の谷の岩丸し/古田けいじ

 

★走り梅雨魚飼われる水の音/相原弘子

 

★夕顔の残りし一苗買い来たる/八木孝子

 

★椎若葉青深々と湿り風/山野きみ子

 

★箸置きを笹舟に替え夏料理/阪本登美子

 

★鳥居ぬけ花嫁行列青葉風/祝恵子

 

▼選者詠/高橋正子

重なれる青葉濃くあり雨がふり

都忘れ枯れつつむらさき深くなり

楽しさはハーブ・トマトを冷蔵庫に

 

 『箸置きを笹舟に替え夏料理/阪本登美子』

けいじ・孝子 2001年5月23日 【水】 6時44分 削除・編集

 

 『ホース噴く水に生まれる虹の輪よ/堀佐夜子』

高橋信之 2001年5月23日 【水】 13時57分 削除・編集

 

 『走り梅雨魚飼われる水の音/相原弘子』

高橋信之 2001年5月23日 【水】 14時12分 削除・編集

 

 『雲なくて空の深さや桐の花/安増恵子』

俊郎・暁兵 2001年5月23日 【水】 6時42分 削除・編集

 

 『椎若葉青深々と湿り風/山野きみ子』

相原弘子  2001年5月23日 【水】 23時1分 削除・編集

 

 

『第257回入賞発表/選者 高橋正子』

水煙ネット事務局 2001年5月22日 【火】 7時20分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第257回句会(5月21日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀3句】

★直角に水の流れや薔薇花壇/霧野萬地郎

薔薇の花壇を流れる水が、鮮やかである。「直角に」流れる水は、意匠されたものであろうが、薔薇の花によく馴染んでいる。(評:高橋正子)

 

★抜きたての牛蒡の香り黒き土/右田俊郎

まだ丈の短い牛蒡の、抜きたての強い香りが、雨意をふくんだような空気に、新鮮な香りとなっている。黒い土が豊かでよい。(評:高橋正子)

 

★飛鳥路は石も仏と夏帽子/芦本照代

飛鳥路を巡ると、飛鳥文化の史跡のなかに、いろんな仏の姿に出会う。その辺りの石さえも仏のように思える。夏の日差しを受けて、飛鳥路をめぐり、こころ深まるものを感じた。(評:高橋正子)

 

【優秀13句】

★花アカシヤそよぎて空を軽やかに/戸原 琴(添削)

 

★アカシアの花ふわふわと靴底に/八木孝子

 

★いっせいに馬いななきて夏初め/安増惠子

 

★薔薇散る日悔しき事の多くあり/安増惠子

 

★江戸切子五月の光り七色に/山野きみ子

 

★地下鉄の長い階段祭笛/伊嶋高男

 

★新しき藁敷かれおる豆の花/碇 英一

 

★田植機の早苗次々田に揺れて/堀佐夜子

 

★くっきりと真白き中の百合の芯/藤田洋子

 

★阿弥陀堂しゃがは斜めに咲いており/多田有花

 

★青鷺の的をたがはずすくと立つ/磯部勇吉

 

★理髪店奥の鏡に五月の空/音羽和俊

 

★あちこちに肩車あり神輿来る/林 暁兵

 

▼選者詠/高橋正子

青葉闇風は冷ややかなりしもの

落雁の菖蒲のかたちへ窓あかり

青葉闇肩先冷ゆを覚えたり

 

 『理髪店奥の鏡に五月の空/音羽和俊』

岩本康子 2001年5月22日 【火】 9時51分 削除・編集

 

 『江戸切子五月の光り七色に/山野きみ子』

守屋光雅 2001年5月22日 【火】 9時52分 削除・編集

 

 『いっせいに馬いななきて夏初め/安増恵子』

相原弘子 2001年5月22日 【火】 9時54分 削除・編集

 

 『新しき藁敷かれおる豆の花/碇英一』

相原弘子 2001年5月22日 【火】 9時55分 削除・編集

 

 『飛鳥路は石も仏と夏帽子/芦本照代』

戸原琴 2001年5月22日 【火】 9時58分 削除・編集

 

 

『第256回入賞発表/選者 高橋正子』

水煙ネット事務局  2001年5月21日 【月】 4時59分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第256回句会(5月18〜20日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀3句】

★太陽も入れて飲乾すビアジョッキ/日野正人

勤め帰りの夕方か、夕陽の落ちきらないビヤガーデンなどの、野外で飲み干すビールのうまさが伝わってくる。ビールの色と夕陽の色が混じって詩的になっている。(評:高橋正子)

 

★青空や今朝ヨシキリは葭の原/守屋光雅

青空と葭の原、そこで鳴くヨシキリの声が、よく響く。夏がきたことが実感できる。「今朝」が良い。(評:高橋正子)

 

★生かされてある幸せや夏野行く/安丸てつじ

広がる夏野の光景に、じみじみ生かされている幸せを感じる。自然が静かに心に染み込んで、どこか遠くを思う懐かしさのある句。(評:高橋正子)

 

【優秀18句】

★束になり担がれ麦稈輝ける/相原弘子

             

★薔薇の門薄暮の空へ咲き登る/古田けいじ

 

★野いばらの清(すが)しき朝に通勤す/岩本康子

 

★充実を秘め芍薬の蕾丸し/伊嶋高男

 

★皮脱いで青真っ直ぐに今年竹/霧野萬地郎

 

★風青く花野の広さに舞いにけり/福田由平

 

★つわ蕗や月夜の海の波の音/吉田 晃

 

★鳥容れて青葉動かぬ桜かな/碇 英一

 

★人見えず重信町の麦の秋/矢野文彦

 

★麦を刈るコンバインの音風に乗り/安増惠子

 

★木苺や白ブラウスに糊きかせ/戸原琴

 

★バラ香る明るき窓のむこうまで/多田有花

 

★豌豆の白花あか花隣り合う/八木孝子

 

★産着干す家に巣燕居るらしく/堀佐夜子

 

★真新しまな板おろす夏はじめ/祝恵子

 

★妻と子と店員選ぶ夏帽子/音羽和俊

 

★母の日にモネの絵のよな傘貰ふ/芦本照代

 

★遠き日の勲章ごっこや夏薊/磯部勇吉

 

▼選者詠/高橋正子

夏靄に没日あかるく島に入る

ポプラ青葉の木の中ほどが窓を占め

夕風の立ちて青葉に鳩鳴ける

 

 『太陽も入れて飲乾すビアジョッキ/日野正人』

高橋信之  2001年5月21日 【月】 5時18分 削除・編集

 

 『生かされてある幸せや夏野行く/安丸てつじ』

高橋信之  2001年5月21日 【月】 5時20分 削除・編集

 

 『産着干す家に巣燕居るらしく/堀佐夜子』

弘子・高男 2001年5月21日 【月】 5時56分 削除・編集

 

 『鳥容れて青葉動かぬ桜かな/碇英一』

守屋光雅 2001年5月21日 【月】 5時59分 削除・編集

 

 『人見えず重信町の麦の秋/矢野文彦』

伊嶋高男 2001年5月21日 【月】 6時0分 削除・編集

 

 『母の日にモネの絵のよな傘貰ふ/芦本照代』

霧野萬地郎 2001年5月21日 【月】 6時2分 削除・編集

 

 『妻と子と店員選ぶ夏帽子/音羽和俊』

相原弘子 2001年5月21日 【月】 6時4分 削除・編集

 

 『皮脱いで青真っ直ぐに今年竹/霧野萬地郎』

岩本康子 2001年5月21日 【月】 7時13分 削除・編集

 

 『バラ香る明るき窓のむこうまで/多田有花』

相原弘子  2001年5月21日 【月】 15時43分 削除・編集

 

 『真新しまな板おろす夏はじめ/祝恵子』

相原弘子  2001年5月21日 【月】 15時47分 削除・編集

 

 

『第255回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局  2001年5月18日 【金】 8時56分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第255回句会(5月17日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀】

★枇杷を剥く水滴れり枇杷色に/八木孝子

枇杷の熟れ色が、滴りとなって、みずみずしい。「枇杷」の繰り返しも気にならない。(評:高橋正子)

 

★チェンバロの調律つづく青嵐/伊嶋高男

チェンバロの調律中の、あまり響かない、弾くような音に、よい雰囲気が生まれている。青嵐によって句に深みがでた。(評:高橋正子)

 

★真っ白な夏服群れる駅の朝/右田俊郎

初夏の朝の駅の様子が、シンプルに詠まれて、さっぱりしている。制服の白などの一団は、溌剌として初夏らしい。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★夕焼けのオオルリ一羽の空となり/音羽和俊

 

★青葦の叩き合う音風の道/霧野萬地郎

 

★シリアルへ冷たきミルク夏きざす/多田有花

 

★ひるがえる朴葉の彼方夏の雲/多田有花

 

★結実の早かり蜜柑の花の後/碇英一

 

★軒に風鈴鳴る選んできし音色/相原弘子

 

★木下闇ときおり透けて白き雲/山野きみ子

 

★スロープのある庭先や柿若葉/祝恵子

 

★郭公啼け豆植え時の知らせなり/守屋光雅

 

★坂のぼり夏星の下の家に帰る/吉田晃

 

★枇杷青く鈴なりの村子沢山/芦本照代

 

★枇杷の実の袋確かな丸み持ち/目見田郁代

 

▼選者詠/高橋正子

夏草がしばらく揺れる列車行き

師を迎える都忘れと黄色い花

ほととぎす曇った空を裂いて鳴く

 

 『枇杷青く鈴なりの村子沢山/芦本照代』

高橋信之 2001年5月18日 【金】 9時8分 削除・編集

 

 『枇杷の実の袋確かな丸み持ち/目見田郁代』

高橋信之 2001年5月18日 【金】 9時18分 削除・編集

 

 『青葦の叩き合う音風の道/霧野萬地郎』

藤田洋子 2001年5月18日 【金】 14時33分 削除・編集

 

 『シリアルへ冷たきミルク夏きざす/多田有花』

藤田洋子 2001年5月18日 【金】 14時39分 削除・編集

 

 『青葦の叩き合う音風の道/霧野萬地郎』

相原弘子  2001年5月18日 【金】 15時16分 削除・編集

 

 『郭公啼け豆植え時の知らせなり/守屋光雅 』

相原弘子  2001年5月18日 【金】 15時27分 削除・編集

 

 『チェンバロの調律つづく青嵐/伊嶋高男』

俊郎・有花 2001年5月20日 【日】 6時5分 削除・編集

 

 『郭公啼け豆植え時の知らせなり/守屋光雅』

孝子・高男・郁代 2001年5月20日 【日】 6時7分 削除・編集

 

 『枇杷の実の袋確かな丸み持ち/目見田郁代』

霧野萬地郎 2001年5月20日 【日】 6時8分 削除・編集

 

 『シリアルへ冷たきミルク夏きざす/多田有花』

堀佐夜子 2001年5月20日 【日】 6時10分 削除・編集

 

 『スロープのある庭先や柿若葉/祝恵子』

相原弘子 2001年5月20日 【日】 6時11分 削除・編集

 

 

『第254回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局  2001年5月17日 【木】 9時37分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第254回句会(5月16日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀】

★月明かり白きを白く花蜜柑/目見田郁代

「白きを白く」で、月明の明るさが、よく出た。蜜柑の花の香が、辺りの空気を染めた。(評:高橋正子)

 

★十薬を抜く根の強く香も強く/山野きみ子

率直な把握がよく、句に実感がある。(評:高橋正子)

 

★蛸壺に草花咲かせ浜薄暑/堀佐夜子

蛸壺は、俳諧的素材。浜薄暑と、蛸壺に咲かす草花で、薄暑の景色が、すっきりと詠まれた。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★つがい鳩遊ぶ明るき竹落ち葉/古田けいじ

 

★目に染むや風青々と今年竹/阪本登美子

 

★ポツポツと柿の花肩に零れたり/岩本康子

 

★振り返るたび花桐の高く揺れ/藤田洋子

 

★濃紫陽花去年と同じ芯を持つ/音羽和俊

 

★修善寺の坂下り来るみなみ風/平川康子

 

★玉葱の丸き葉立つる逞しさ/碇 英一

 

★朱の塔を山懐にさみだるる/芦本照代

 

★富士遥か寄せる卯波や健児像/霧野萬地郎

 

▼選者詠/高橋正子

明け易き時をラジオのミサ合唱

夏鶯遠音の中に聞き分くる

一樹のみポプラの鳴れり明け易し

 

 『月明かり白きを白く花蜜柑/目見田郁代』

弘子・琴  2001年5月17日 【木】 10時25分 削除・編集

 

 『蛸壺に草花咲かせ浜薄暑/堀佐夜子』

高男・琴・光雅  2001年5月17日 【木】 10時27分 削除・編集

 

 『目に染むや風青々と今年竹/阪本登美子』

多田有花  2001年5月17日 【木】 10時30分 削除・編集

 

 『振り返るたび花桐の高く揺れ/藤田洋子 』

相原弘子  2001年5月17日 【木】 14時52分 削除・編集

 

 『つがい鳩遊ぶ明るき竹落ち葉/古田けいじ 』

相原弘子  2001年5月17日 【木】 14時59分 削除・編集

 

 

『第253回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局  2001年5月16日 【水】 10時0分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第253回句会(5月15日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀】

★一旦は葉色の梅に育ちけり/碇 英一

梅の実も、生りはじめのころは、濃い、いかにも未熟な色であるが、日差しを得て梅の葉の色と同じ色になる。それを過ぎると、やや熟れ色のついた緑になる。そういった、時の刻々の変化を詠んでいて、すがすがしい。(評:高橋正子)

 

★葉桜や水面隅まで色深く/古田けいじ

「隅まで色深く」は、水の豊かさを言い表している。葉桜の緑色もいよいよ濃くなり、充実した世界となっている。(評:高橋正子)

 

★馬洗う飛沫が光る河川敷/安増恵子

馬が心地よさそうに、洗われている様子が眩しいばかりに、描かれている。「飛沫が光る」に、作者の気持ちの躍動感が表されている。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★青葉山に向かって走れ風になれ/日野正人

 

★麦の秋明るき庭の布団干し/目見田郁代

 

★初夏の朝音楽室よりサクソフォン/岩本康子

 

★水中花泡に書かれし一行詩/音羽和俊

 

★麦秋の一ト日の曇り水の美味/相原弘子

 

★ここよりは銀杏若葉に染まり行く/藤田洋子

 

★ 生きる意志満ち溢れたる夏野かな/右田俊郎

 

★芍薬の蕾みは今朝も堅きまま/安増美喜子

 

★若葉山すいと切り取る群燕/多田有花

 

★海月浮く港の日ざし強まりぬ/安増恵子

 

▼選者詠/高橋正子

朝翳の卓に残されプチトマト

青葉風ひやひや机上の紙そよぐ

「以路者」書く夜の新樹の風を入れ

 

 『生きる意志満ち溢れたる夏野かな/右田俊郎 』

相原弘子  2001年5月16日 【水】 21時29分 削除・編集

 

 『若葉山すいと切り取る群燕/多田有花』

相原弘子  2001年5月16日 【水】 21時41分 削除・編集

 

 『麦秋の一ト日の曇り水の美味/相原弘子』

藤田洋子 2001年5月16日 【水】 21時54分 削除・編集

 

 『馬洗う飛沫が光る河川敷/安増恵子』

戸原琴 2001年5月17日 【木】 1時43分 削除・編集

 

 『初夏の朝音楽室よりサクソフォン/岩本康子』

堀佐夜子 2001年5月17日 【木】 1時46分 削除・編集

 

 『芍薬の蕾みは今朝も堅きまま/安増美喜子』

藤田洋子 2001年5月17日 【木】 1時53分 削除・編集

 

 

『第252回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局  2001年5月15日 【火】 1時38分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第252回句会(5月14日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀】

★神田川戻り神輿の長い影/伊嶋高男

 

★ブナの森若葉の底に立つ我ぞ/多田有花

 

★豌豆の莢からこぼれ床に弾み/目見田郁代

 

【優秀】

★五月より明るく広いバスの窓/音羽和俊

 

★帆は丸くヨットは沖へ風が押す/霧野萬地郎

 

★坂登り白く匂えり花蜜柑/古田けいじ

 

★薫風へ祝詞を乗せる地鎮祭/芦本照代

 

★麦わら焼く畑は夕陽の真中に/吉田 晃

 

★好きな花添えられ母の日の卓に/藤田洋子

 

★夏場所の両国界隈渡る風/山野きみ子

 

★玄関は靴でいっぱいカーネーション/祝恵子

 

★ストレスなど無きが如くに五月晴れ/堀佐夜子

 

★川光る網にかかれる花うぐい/守屋光雅

 

★一本のライラックの樹のあるカフェテラス/戸原琴

 

▼選者詠/高橋正子

じゃが芋の花にちぎれて雲流る

葉桜に片雲遠く流れたり

花茨満目みどりなすものに

 

 『神田川戻り神輿の長い影/伊嶋高男』

高橋信之  2001年5月15日 【火】 1時48分 削除・編集

 

 『ストレスなど無きが如くに五月晴れ/堀佐夜子』

高橋信之  2001年5月15日 【火】 8時47分 削除・編集

 

 『ブナの森若葉の底に立つ我ぞ/多田有花』

高橋正子  2001年5月15日 【火】 15時16分 削除・編集

 

 『豌豆の莢からこぼれ床に弾み/目見田郁代』

高橋正子  2001年5月15日 【火】 15時20分 削除・編集

 

 『麦わら焼く畑は夕陽の真中に/吉田晃』

藤田洋子 2001年5月15日 【火】 15時58分 削除・編集

 

 『坂登り白く匂えり花蜜柑/古田けいじ』

相原弘子  2001年5月15日 【火】 22時12分 削除・編集

 

 『玄関は靴でいっぱいカーネーション/祝恵子』

相原弘子  2001年5月15日 【火】 22時18分 削除・編集

 

 

『第251回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局  2001年5月14日 【月】 10時1分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第251回句会(5月11〜13日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀】

★河鹿鳴く石ころの角みなとれて/磯部勇吉

石ころが、丸くなるあたりの清流が、目に浮かんでくる。河鹿の声が澄んでいる。「角みなとれて」は、経験によって生まれたやさしさの表出。 (評:高橋正子)

 

★修復の塔の高さにほととぎす/野田ゆたか

ほととぎすが鳴きすぎる高さ、というものがあるのであろう。経験するところである。古寺の塔の高さがそれ。古寺に迫る山の青葉を、また広い空を鳴き渡るほととぎすの声が耳に残る。(評:高橋正子)

 

★芍薬の花の白さや雲湧きぬ/戸原琴

芍薬は、牡丹と似ているが、牡丹よりも清冽。白がいい。その背景の雲もまっ白であろう。東京では、安曇野の白い芍薬が花舗に並ぶそうであるが、清冽なイメージがあってよいものである。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★花水木日の水平に暮れやまず/磯部勇吉

 

★山襞のくっきり現わる夏空に/岩本康子

 

★正確な孫の寝息や夏布団/古田けいじ

 

★天井は青空河原で握り飯/古田けいじ

 

★ソーダ水泡の向こうの海の色/安増恵子

 

★触れ太鼓町軽やかに五月場所/山野きみ子

 

★誰一人畑に来ぬ日麦の金色/相原弘子

 

★茄子の花定期健康診断へ/霧野萬地郎

 

★渡し舟船頭さんの夏帽子/右田俊郎

 

★蓮華田の向こう群青日本海/八木孝子

 

★追伸に実梅たわわと紀伊の友/芦本照代

 

★玄関の母薫風と迎え入れ/音羽和俊

 

▼選者詠/高橋正子

朝の翳茨の花にしずかなり

ぎしぎしの朱すずやかに風に覚む

花茨揺れて列車を通したり

 

 『花水木日の水平に暮れやまず/磯部勇吉』

高橋信之  2001年5月14日 【月】 11時25分 削除・編集

 

 『誰一人畑に来ぬ日麦の金色/相原弘子』

藤田洋子 2001年5月14日 【月】 13時54分 削除・編集

 

 『玄関の母薫風と迎え入れ/音羽和俊』

藤田洋子 2001年5月14日 【月】 13時59分 削除・編集

 

 『茄子の花定期健康診断へ/霧野萬地郎 』

相原弘子  2001年5月14日 【月】 14時52分 削除・編集

 

 『蓮華田の向こう群青日本海/八木孝子』

相原弘子  2001年5月14日 【月】 14時58分 削除・編集

 

 

『むかしの伝言板』

管理人 高橋信之  2001年5月12日 【土】 8時33分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 むかしの伝言板は、<BBS/談話室>に転記していますので、そちらで、ご覧ください。

 

 

『第250回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局  2001年5月11日 【金】 2時30分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第250回句会(5月10日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀】

★風に鳴る時も金色麦畑/相原弘子

 

★青葉風ペットボトルの風車/磯部勇吉

 

【優秀】

★青嵐木立揺れれば日も揺るる/多田有花

 

★白樺の明るし青葉透く朝日/山野きみ子

 

★夏夕日我家の屋根に沈みけり/日野正人

 

(北カルフォニア)

★薫風を風車の列がみな捉え/霧野萬地郎

 

★椎若葉淡き色盛り揺れる山/目見田郁代

 

★ゆっくりと青葉の海を馬進む/安増惠子 

 

★自転車を降りてより知る薫風を/堀佐夜子

 

★紫陽花の花芽しっかりついている/祝恵子

 

 『選者詠/高橋正子』

高橋正子  2001年5月11日 【金】 8時1分 削除・編集

 

 『風に鳴る時も金色麦畑/相原弘子』

高橋正子  2001年5月11日 【金】 8時12分 削除・編集

 

 『青葉風ペットボトルの風車/磯部勇吉』

高橋正子  2001年5月11日 【金】 8時20分 削除・編集

 

 『夏夕日我屋の屋根に沈みけり/日野正人』

藤田洋子 2001年5月11日 【金】 18時52分 削除・編集

 

 『椎若葉淡き色盛り揺れる山/目見田郁代』

藤田洋子 2001年5月11日 【金】 18時58分 削除・編集

 

 『ゆっくりと青葉の海を馬進む/安増恵子』

相原弘子  2001年5月11日 【金】 21時31分 削除・編集

 

 『紫陽花の花芽しっかりついている/祝恵子』

相原弘子  2001年5月11日 【金】 21時39分 削除・編集

 

 

『第249回入賞発表/選者 高橋正子』

事務局  2001年5月10日 【木】 8時40分 削除・編集 スレッドの一覧・返信 第249回句会(5月9日)の最優秀句、優秀句は、下記に決定しました。おめでとうございます。

 

【最優秀】

★田を出でて足に五月の泥光る/吉田晃

「五月の泥」は、やや熟成しない言葉であるが、田の泥に初夏の日差しが混じって、農作業の労働の中のさわやかさが表現された。(評:高橋正子)

経験のないことですが、田植えをした後の泥足が、すでに強い五月の日差しに光っている。 労働と命の充実感が感じられます。(評:岩本康子)

 

★初夏の月小さく空に鈴鹿越え/古田けいじ

鈴鹿峠は、箱根峠と並んで東海道の難所だったというが、車で越えてもそのような感じが、今でもするのであろう。「月小さく」に、その心もとなさと同時に、峠の初夏の月の美しさが、詠まれている。(評:高橋正子)

 

★青葉風陶土に濡れし紙捲けり/碇 英一

作陶の光景であろう。陶土の湿り、濡れた紙、青葉風、全てがみずみずしい。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★白つめ草に伏して真近き茜空/戸原琴(添削)

わが家の前の河原の土手も一面の白つめ草です。伏して見上げると、夕焼け空が近くなるというのは琴さんの発見ですね。天気になったら早速試してみましょう。(評:伊嶋高男)

 

★一村が鏡の中に田水張る/霧野萬地郎

山村の田植え前の静かな風景である。〈鏡の中に〉が効果的である。守屋光雅

私の住んでいる所を読まれているようです。毎日見ていながらどう表現すればよいか考えていたところです。(評:磯部勇吉)

 

★手づくりの香りほのかに柏餅/藤田洋子

8日の正子先生の柏餅。大きく、餡子がおいしく、柏の葉に話しが弾みました。明るさと薄暑の日でした。(評:相原弘子)

 

★青嵐色あざやかにくる葉書/相原弘子

どこか遠いところから届いた絵葉書でしょうか。南の国のものかもしれませんね。「青嵐」と「色鮮やかに」が響きあっていいと思います。(評:多田有花)

 

★杉鋒を覆ひつくせし藤の花/磯部勇吉

 

★図書館に木漏れ日揺れる初夏の午後/岩本康子

 

★ガラス皿山の葉添えた夏料理/芦本照代

 

★潮騒や若葉青葉の光り合う/阪本登美子(添削)

 

★藪つつじそこだけ明るく雨のふる/祝恵子

 

▼選者詠/高橋正子

見上げればいつも垂れ咲く花茨

山を吹く青葉の風の身を洗う

夏芝に居て夏芝の冷え覚ゆ

 

■第248回句会(5月8日)/選者 高橋正子

 

【最優秀】

★北限の茶畑海の青に染む/磯部勇吉

茶畑の緑と、北の海の青とが照らしあって、ついには、茶畑が海の青さに染まった。北国の初夏の青さが、目に浮かぶ。(評:高橋正子)

茶畑の北限がどの辺りか知りませんが、先月訪れた三陸海岸から見下ろした海の色を思い出しています。鮮烈な詩情を感じます。(評:伊嶋高男)

 

★アカシアの揺れ高かりき青嵐に/岩本康子(添削)

高木であるアカシヤは、当然、揺れるときも高くゆれる。「青嵐」は、アカシヤの柔らかい葉を吹いて、大きくゆたかな風となっている。(評:高橋正子)

 

★粽解くほのかに笹の香りあり/多田有花

粽にある笹の香りは、殊新しい発見ではないが、だれにとっても変わらぬ良さではなかろうか。粽を食べる季節がきて、こんな楽しみが繰り返せるのは、うれしい。(評:高橋正子)

 

【優秀】

 

★樹から樹へ姿短し夏の鳥/碇 英一

鳥立ちの動きも盛んになってきた。樹を渡る小鳥立ち。その姿を短いととらまえたところがユニークだと思います。 (評:古田けいじ)

 

★アメンボに確かな重量寺の池/古田けいじ

全重量であんなに浮いて、前へ前へと進むアメンボ。お寺の静けさの全てを浮かしているかのようです。(評:相原弘子)

表面張力で水とアメンボとの接触点に、わずかとは云え、確かな重みを記す凹みが出来る。そんなところを上手く掴まえたと思います。(評:霧野萬地郎)

 

★若草やシーソーのお尻宙に浮く/祝恵子

こどもの可愛い姿が初夏の若草の中で、動的に捉えられていると思います。(評:岩本康子)

 

★芹摘みて届けし家の子ら元気/守屋光雅

いいものを届けて、心嬉しく、心安まることの家。何も言うことはありません。(評:相原弘子)

 

★桜青葉の光を溜めてなお青し/日野正人(添削)

 

★さくらんぼ梯子を移してはもがれ/相原弘子

 

★野苺を手に乗せ笑顔翔けてくる/吉田 晃

 

★青葉風難敵迎える球技場/伊嶋高男

 

★青蔦に風の通い路見届ける/山野きみ子

 

▼選者詠/高橋正子

葉騒浴び葉騒に開く白日傘

夏来り夕影広がるブラインド

夏鶯夕陽あかるく差すときを

 

■第247回句会(5月7日)/選者 高橋正子

 

【最優秀】

★山梨の花の空なり見上げれば/守屋光雅(添削)

高く見上げれば、山梨の白い花が、空の色に溶けている。

宮沢賢治に、「やまなし」という作品があるが、東北の

五月の空である。(評:高橋正子)

山にある梨の花が空一面に広がっているのだろうか?す

ばらしいみちのくです。(霧野萬地郎)

 

★噴水のしぶきと子らの声はじけ/祝恵子

噴水のしぶきが、きらきら輝いて、初夏の様子が、明る

く詠まれている。子どもたちの声も、噴水の水がはじけ

るように、屈託なく明るい。(評:高橋正子)

 

★春満月卵の黄身は真中に/戸原琴

「黄身は真中に」とは、よく言えたものと感心する。こ

のことによって、春の満月は、夢を見ているような満月

となった。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★アルバムの遠き夏野が匂い出す/藤田洋子

ああ、懐かしの遠い夏、なんてちょっと回顧的になりま

すが、夏野はやはり青春と結びつきますね。 これは女性

の句らしい句でしょうか?(岩本康子)

少女時代の夏の思い出と重なり,夏の到来である。季語

〈夏野〉は青春回帰の味わいを持つ。(守屋光雅)

 

★薫風に産着輝く宮参り/山野きみ子

きっとこれはお孫さんのお宮参りだと思うのですが、文

句なしに芳しく、眩いばかりの生命を感じます。(岩本康子)

赤子の成長を願う両親,親族も一緒なのかと想像する。

薫風に吹かれ健康な家族である。(守屋光雅)

家族の皆さんの喜び中で、輝く産着の赤ちゃん。すばら

しいお宮参りが表現されています。(霧野萬地郎)

 

★筍の皮を剥ぐごとに白さ透ける/日野正人

 

★麦秋やゴッホの烏ふと過(よ)ぎる/岩本康子

 

★乗り換えの駅囀りの真っ盛り/安増惠子

 

(琵琶湖)

五月来るカヌー湖面をカーブする/古田けいじ

 

★道端の躑躅平らに刈られ咲く/目見田郁代

 

▼選者詠/高橋正子

青葉風鳥かろやかに山を越ゆ

柏餅丸める手元に風来る

柏餅白きは風を集めたる

 

■第246回句会(5月6日)/選者 高橋正子

 

【最優秀2句】

★盛り上がる青葉の峡を馬が行く/安増惠子

「盛り上がる青葉」は、具体的でこの句の情況を、よく伝えている。青葉の谷が狭まって香り、馬が行く光景は、日本的な風景。(評:高橋正子)

青葉に被われた山峡を行く馬。<盛り上がる青葉>に夏に向かう様子を描き切っていると思います。他の2句も印象に残りました。(評:霧野萬地郎)

 

★風の若葉翻りては元の葉に/碇 英一(添削)

風に戦いでいる若葉も、風が止めば、元の姿に返る。当たり前のことであるが、同じ物が、動から静に、また、静から動に変わるところの面白さに人の心の安心というものがある。(評:高橋正子)

 

【優秀8句】

★裏窓も表も開けて若葉風/磯部勇吉

「裏窓も表も開けて」、「若葉風」が吹き抜けてゆく。作者は、多くを語らないが、それで充分である。いい写生が自然の恵みを伝えてくれる。(評:高橋信之)

 

★夏立つ夜机いっぱい物広げ/相原弘子

「立夏」である。いい季節に体も心も自由になる。仕事が楽しくなる。(評:高橋信之)

 

★奥入瀬や川面に新樹影落とし/平川康子

昨年、4月末に奥入瀬を訪れたときはまだ木は全く芽吹いてもいませんでした。でも今年は桜も早かったから今ごろ奥入瀬はこんな風景なのでしょうね。緑の香りがしそうです。(評:多田有花)

 

★水盤にすっくと立てり花しょうぶ/戸原琴

作者の姿勢を感じさせる句です。我が家では花器はいつも花瓶,水盤も見ることがありません。(評:守屋光雅)

 

★桐の花朝の日ざしを欲しいまま/野田ゆたか

 

★たわむれに鳴らす菖蒲に湯の香る/山野きみ子

 

★雑木林奥へ奥へと水芭蕉/八木孝子

 

★蕗の葉も和えて盛る皿朝の飯/福田由平

 

▼選者詠/高橋正子

花ジャスミン乏しき家の裏垣に

草焼きのけむり若葉に白く立ち

アカシヤの二日経てより花錆びる

 

■第245回句会(5月5日)/選者 高橋正子

 

【最優秀3句】

★蕗の広葉の風を受けつつ水平に/日野正人(添削)

蕗の広い葉は、雨を受けても、風を受けても涼しげある。

(評:高橋正子)

 

★彫り上げて木屑の匂う麦の風/野田ゆたか

麦の風に、木屑が匂うと、広々とした、のびやかな世界

へ連れてゆかれる。(評:高橋正子)

 

★白きもの真っ白に洗い夏来る/阪本登美子

白いものを清潔に洗い上げて干すと、本当に夏が来たこ

とを感じる。万葉集の歌も思い出す。(評:高橋正子)

初夏のさわやかさを鮮明に言い当てていると思います。

好きな句です。(伊嶋高男)

夏は白。洗濯の醍醐味が感じられます。(霧野萬地郎)

初夏の爽やかさを感じさせてくれる句です。夏を捉えて

秀逸である。一寸、口調を真似てみました。(右田俊郎)

 

【優秀】

★新緑を呼吸す己透けるまで/戸原琴

朝の散歩道でしょうか?初夏の清清しさを表現して見事で

す。(安丸てつじ)

「己透けるまで」とおっしゃる琴さんの感性に惹かれす。

新緑を胸いっぱいに呼吸する時の爽快さと胸に溢れる透明

感が伝わってきます。(八木孝子)

 

★夕暮れて花アカシアの揺れ豊か/古田けいじ

夕暮れをよりよく揺れる花アカシヤにきょう一日の、充

実が快くよみがえります。空模様もいい日だったのでし

ょう。(相原弘子)

 

★大窓へ写す立夏の沙羅双樹/霧野萬地郎

「立夏の沙羅双樹」がいいと思いました。沙羅双樹とい

うとどうしても「平家物語」を思い浮かべます。(多田

有花)

 

★隣家よりスコップ鳴る音夏立つ日/福田由平

 

★こどもの日池の周りの明るい声/岩本康子

 

★鳥の声遠くに淋し夏は来ぬ/相原弘子

 

★ポップコーンはじける子等の端午の日/平川康子

 

★柔らかき山のうねりに雉の啼く/守屋光雅

 

★からまつの芽吹きみどりをけぶらせて/八木孝子

 

★蜜豆や今年初めて食べしこと/堀佐夜子

 

★切り通し桜の小さき実の零る/右田俊郎

 

★若鮎の跳ねる川べり子等駆ける/安丸てつじ

 

★らっきょうの塩抜かれおる水の底 /碇 英一

 

▼選者詠/高橋正子

野茨にうす紅の花やある

粽解く藺草の丈の結われしを

健やかなり粽に笹の香が移り

 

 ■第244回句会(5月4日/)選者 高橋正子

 

【最優秀3句】

★鮮やかに菖蒲すらりと湯に浮ける/福田由平

菖蒲湯に浮く菖蒲の姿が、さらりと詠まれた。そのため、読者は鮮やかなみどり、剣のようなすらりとした葉の香気を楽しめる。(評:高橋正子)

菖蒲湯。湯舟に浮く菖蒲に、一筋通ったもの、さわやかなものを覚えます。湯上りが締まります。(評:相原弘子)

菖蒲湯なんていいですね。「すらり」が菖蒲の雰囲気にぴったりだと思います。(評:多田有花)

 

★人の来ぬ峠いたどり太く立つ/古田けいじ

いたどりの赤い斑点も、緑色の葉の色も、人が来ないだけに、よく育ち、雨に洗われたように鮮やか。(評:高橋正子)

人から離れた峠で、遠慮なく立ついたどり。人からの干渉が無い、自然のままが一番です。(評:霧野萬地郎)

 

★豆ご飯の炊ける香りは緑色/日野正人

豆ご飯の香りを、イメージ化して緑と言った潔さが、初夏を、清潔なものとして感じさせてくれる。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★風五月大樹はいつも仰がるる/藤田洋子

5月の風にゆさゆさ揺れる大木。そんな時だれもが仰いでみる。大事にしたい自然。(評:古田けいじ)

折に触れ仰ぎ眺めている大木ですが、薫風の青葉若葉の今頃が一番気持がいいですね。(評:伊嶋高男)

五月に入ってのおおらかな風。それを受ける大樹。仰がれては根に力の大樹です。(評:相原弘子)

 

★夏近し少年真白の野球服/碇 英一

新しい季節の始まる新鮮さが野球服の白さに強く表されていると思います。(評:藤田洋子)

 

★夜べの雨瓜が一気に蔓伸ばす/野田ゆたか

雨あとに昨日より明らかな生育を見せる瓜の蔓。これから始まる夏の勢いを感じさせてくれます。(評:藤田洋子)

 

★雨雫まあるく宿す夏薊/堀佐夜子

写生の効いた好い句と思います。当地は葉が出てきたばかりです。薊は山菜の一種として食卓にのぼります。(評:守屋光雅)

 

★今摘みし芹を刻んで朝の粥/伊嶋高男

豊かな朝の食卓の様子が目に浮かびます。自分で摘んだ芹を入れて朝粥なんてぜいたくだなあ。(評:多田有花)

 

★チューリップの花刈る音の朝空に/八木孝子

 

★木の下は細い道です月見草/相原弘子

 

★藤房の鉢より垂れて地につきし/戸原琴

 

★新緑のすきま埋めたる蒼き空/安増惠子

 

★半袖の腕の白かり若葉風/岩本康子

 

★嬉野の姪の一家は茶摘時期/祝恵子

 

★考へのまとまらぬ日や葱坊主/磯部勇吉

 

★せせらぎをたどれば若葉の香りかな/多田有花

 

▼選者詠/高橋正子

いたどりの形の影の地に映る

ハルジョオンに揚羽の羽の青眩し

栴檀の遅き若葉のやや開く

 

■第243回句会(5月3日)/選者 高橋正子

 

【最優秀3句】

★魚市場どら声高く初鰹/平川康子

初鰹の生きの良さ、魚市場の活気が、青葉の季節をいっ

そう元気あふれるものにしてくれます。(評:高橋正子)

 

★夏隣グレープフルーツ皿に分け/堀佐夜子

クレープフルーツのさわやかさが、もうすぐ夏という実感

をもたせてくれます。(評:高橋正子)

 

★大銀杏若葉重ねて空に伸ぶ/山野きみ子

「若葉重ねて」は、作者の独自な見方。大きな銀杏の姿は、

見事。(評:高橋正子)

大きな銀杏も、若葉の小さきを重ねて高さを見せている。

もう一度見上げ 直します。(評:相原弘子)

銀杏の大木は貫禄がありますね。秋の燃えるような黄葉

もいいですが、若葉の時もいいものです。空にまっすぐ

伸びていく銀杏の美しさが伝わってきます。(評:多田有花)

さぞ元気の良い銀杏でしょう。こちらも元気を分けて貰

いましょう。(評:堀佐夜子)

 

【優秀】

★影までも明るく泳ぎ五月鯉/野田ゆたか

どこまでも明るく光溢れる五月。 池の底にまで光が通

り、泳ぐ鯉の影もくっきり見える。 その影を〈明るく

泳ぎ〉と表現されたところがとてもいいと思います。

(評:岩本康子)

軽やかで明るい五月らしい感じが好きです。(評:碇英一)

 

★ぼうたんの一と花瓶にあまりたる/碇 英一

一輪で十分ですね、「あまりたる」 で情景が迫って

きます。(評:目見田郁代)

 

★山ゆけば次々青葉の影が降る/吉田晃

清らかな空気、行く程の静けさが、怖いように伝わります。

(評:相原弘子)

先日山で実感してきました、心地良さをこのように詠めば

いいのですね勉強させて頂きました。(評:目見田郁代)

 

★浜えんどうつんと空向く莢の豆/右田俊郎

つんと空向くが可愛い花をいっそうひきたてています。

(評:芦本照代)

 

★春光や皆金色の阿弥陀堂/霧野萬地郎

 

★五月雨のけぶる薬師寺壁画展/芦本照代

 

★梅の実は若葉色して稔りけり/福田由平

 

★春たけてセロ弾きゴ−シェの夜もあらね/戸原琴

 

★描く子へ鳩寄る憲法記念の日/古田けいじ

 

★どんたくの踊子白き腕をみせ/安増美喜子

 

★蕗佃煮一日炊きて香のあふれ/目見田郁代

 

★夏服は純綿補正して軽し/相原弘子

 

★己だけに生きし父なり五月なる/岩本康子

 

▼選者詠/高橋正子

野いばらの花照り返すとの曇り

青葉若葉竹の秀先もみな風に

青葉して故国は遠きポプラなる

 

■第242回句会(5月2日)/選者 高橋正子

 

【最優秀3句】

★労働歌職にある日の遠退きぬ/野田ゆたか

メーデーに関わった日々が、蘇る。世界中の勤労者の祭

典も、昨今は様変わりしているが、活力みなぎって、懸

命に働いた日々は、遠い思い出となりつつある。(評:

高橋正子)

 

★一枚の広き空ある水田かな/碇 英一

水が張られた田は、何もなく空をすべて映して、くもり

がない。風もさらさらと吹いているのであろう。(評:

高橋正子)

水が入った田に空が映っているんですね。それぞれの田

にそれぞれの空が映りこんでのびやかな風景です。(評

:多田有花)

 

★夏近し牛蒡の大葉雨弾く/目見田郁代

牛蒡の葉が、雨を受けて芳しい。雨も大粒、夏が近い。

(評:高橋正子)

この雨は大粒の激しい雨でしょう。雨の勢いの夏の香り

がしますね。(評:多田有花)

 

【優秀】

★北上川へ流れる川の鯉のぼり/伊嶋高男

上五の「北上川」がいい働きをした。固有名詞が生きて

いるのである。詩の言葉として生きている。作者の代表

作「炎昼や明神下から野郎ども」を思い出す句。(評:

高橋信之)

 

★花前線のあと追いかけて津軽へと/芦本照代

作者は、大阪在住の高齢者だが、俳句に、パソコンに取

り組んで積極的。人生に前向きなのは、見ていて嬉しく

なる。まわりが明るくなる。(評:高橋信之)

 

<高岡御車山祭>

★黒塗りの車輪軋れり薫風へ/八木孝子

作者は、「黒塗り」を「漆ひかる」と訂正したが、原句

の方がいい。言葉が平明で、イメージが鮮明なのである

。俳句とは、そういった詩である。(評:高橋信之)

 

★ジーパンの大きな歩幅5月入る/平川康子

颯爽と5月の風を切って歩いている脚長の若者の姿が目

に浮かびます。最近はこんな女性も見かけますが。いず

れにしても、5月の若々しさと爽やかさがよく出ている

と思います。(評:岩本康子)

健康そうな女性の女性のお尻を想像してしまった。ジー

パンで身を固め、大股に歩いて目的地に向かうはつらつ

さが伝わってきます。(評:古田けいじ)

 

★蝶ふたつもつれもつれて山の道/安増惠子

山の蝶の愛。ほのぼのとしたものを感じます。(評:野

田ゆたか)

 

★菖蒲咲く子らの鞄の重くなる/右田俊郎

新学期はまだ軽かった鞄、1か月もすると、工作道具、

書道の道具など、道具が増えて重くなってくる頃です。

学ぶ中身もだんだん詰まって重くなることでしょう。子

どもの日、菖蒲の季節へと季節は移っていきます。(評

:八木孝子)

 

★風来れば五月の山は白も見せ/古田けいじ

 

★バス大き八十八夜の雨を突き/相原弘子

 

★赤や青の長靴並んで若葉雨/日野正人

 

★小川曲がり葱畝曲がり従いぬ/戸原琴

 

★手土産のお茶の香りに五月来ぬ/堀佐夜子

 

★花の散る中尊寺門地蔵尊/霧野萬地郎

 

★掌に香の移りきて山椒の芽/磯部勇吉

 

▼選者詠/高橋正子

鶯を声をこだます池の波

メーデーを過ぎて蜜蜂家に入る

青葉若葉声くぐもりて山の鳩

 

 ■第241回句会(5月1日)/選者 高橋正子

 

【最優秀】

★獅子舞の笛や太鼓に風光る/堀佐夜子

春のまつりの獅子舞が、やってきた。門先なのであろう。

お囃子の笛や太鼓も、その動きに風を光らせている。そ

の音色や音までも、きらきら輝いている。(評:高橋正子)

 

【優秀】

★春銀河頭上をうねり海に落つ/安増惠子

こうした景に出会ったことはないのですが想像できます。

雄大ですね。ぼおっと霞む春銀河が暗闇の海へ入ってゆ

く。静寂の中に星の饒舌、惹かれる句です。(右田俊郎)

雄大な光景ですね。最近は目が悪くなったので銀河が良

く見えませんが、こうゆう夜空を一度見てみたいもので

す。(伊嶋高男)

 

★島影の藍を深める若みどり/伊嶋高男

遠くの島影と、手前の松の芯がすっくと伸びている景色

の遠近が、よく描かれて、島影の藍色が印象的。(評:

高橋正子)

 

★螺髪なき薬師如来や春愁う/霧野萬地郎

大仏のような螺髪がない薬師如来は、静かに「春の愁い」

がお顔に見えるようである。(評:高橋正子)

 

★田水引き車の逆さ影走る/磯部勇吉

絵は描けないので、写真でも撮っておきたい映像的な情

景ですね。(伊嶋高男 )

 

★アイリスの紫色がつぼみ割り/福田由平

アイリスの透き通った紫色が、見えたときの喜びがいい。

(評:高橋正子)

 

★雨に打たる紅きつる薔薇紅を増し/岩本康子

雨に打たれた赤い薔薇の色も、すずやかな感覚を呼び覚

ましてくれる。つる薔薇なので、さらりとした一重の薔

薇なのであろう。(評:高橋正子)

 

★曇天の葉隠れに実梅育ちそむ/山野きみ子

緑の葉蔭に、丸い緑の実を見つけたときは、もう夏の気

配に包まれている。(評:高橋正子)

 

★高々と楠の木立てる若葉光/藤田洋子

楠の大きさ、若葉のすがすがしさが感じられる句ですね。

(多田有花)

 

★鳥除けに糸張りてある梨の花/守屋光雅

ひんやりした空気の中に咲く、白い梨の花は、ほのかに

青をおび、また緑を帯びたように思える。それを覆って

鳥よけの糸が、光線によって白く光って見える。透明感

のある景色。(評:高橋正子)

 

★光る風追い越したくてペダル踏む/多田有花

風光り風薫るこの季節のすべての光を身に受け止めたい!

そんな生命の迸りが見えて素敵です。(福田由平)

風光る季節、その光る風を追い越していくさわやかさ、

自転車行の醍醐味を詠っていらっしゃるのですね。有花

さんのお裾分けにあずかっています。(八木孝子)

颯爽とぺタルを踏んで気持ちの良い事でしょうね。(堀

佐夜子)

 

▼選者詠/高橋正子

登校を見送りてより青葉の雨

雨脚は白し青葉となりゆくに

ポプラ青葉ひらひら戦ぐことを