第1回〜10回/ 第11回〜第20回/ 第21回〜第30回/ 第31回〜第40回/ 第41回〜第50回/ 第51回〜第60回/ 第61回〜第70回/ 第71回〜第80回/ 第81回〜第90回/ 第91回〜第100回



   デイリー句会

     水煙ネット事務局
     第81回句会(2000年11月6日)〜第90回句会(2000年11月15日)


No.522◆:発表 [2000年11月16日 8時38分58秒]

第90回句会(11月15日)入賞発表/高橋信之選

最優秀句

★日溜まりをぎっしりうめて冬木の芽/八木孝子

優秀句

★校舎杉子等かけ抜けて冬に入る/祝 恵子

★石蕗やふるさと訛のバスがくる/吉田 晃

★亥の子つき冷気たたいて帰りけり/吉田 晃

★菩薩の手の反り柔らかに冬日受け/岩本康子

★芋殻は畑に捨てられ七五三/北村ゆうじ

★温きもの増ゆる夕餉にけんちん汁/碇 英一

★黄に染まりありかを明かす山の芋/右田俊郎

★山襞を大きく見せて冬の山/守屋光雅

▼選者詠/高橋信之
黄落の空よ今日のよろこびに
冬の月丸く地球も丸いと思い
黄葉してポプラの夕べ軽くなる

第90回句会(11月15日)の最優秀句、優秀句は、
上記に決定しました。おめでとうございます。
Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月16日 10時27分56秒]

最高点句/5点

★もう一つ蜜柑を剥けば夜の更ける/吉田晃
      Res>◆:句評 [2000年11月16日 9時4分14秒]

      校舎杉子等かけ抜けて冬に入る/祝 恵子
      すっくと伸びた杉は、冬に入ってもますます元気な子ども
      達の象徴。子ども達が幸せでなければ、その民族の未来は
      ない。(評:高橋信之)

      日溜まりをぎっしりうめて冬木の芽/八木孝子
      冬日向に、どの木々もつやつやと芽をつけている。小さな
      芽の生き生きした様子に、元気を与えられる。(評:高橋
      正子)

      亥の子つき冷気たたいて帰りけり/吉田 晃
      無病息災、家内安全を願って子どもたちが、亥の子歌を歌
      いながら、にぎやかに藁苞で地面を叩いて帰る。帰ったあ
      とは、寒々として、子どもたちは冷気を叩いたのだと思う。
      (評:高橋正子)
          No.519◆:発表 [2000年11月15日 7時0分29秒]

          第89回句会(11月14日)入賞発表/高橋信之選

          最優秀句

          ★橋脚を叩く冬波船来るたびに/北村ゆうじ

          優秀句

          ★合歓の莢青々として冬に入る/伊嶋高男

          ★暖かき衣に変わり冬の電車/岩本康子

          ★レストラン窓際の席冬の雲/堀 佐夜子

          ★降る落ち葉枝の向こうの空見えて/目見田郁代

          ★桜紅葉のトンネルぬけるペダル軽し/八木孝子

          ★会釈して冬日やわらかすれちがう/祝恵子

          ★白鳥の羽音は重く飛びたてり/守屋光雅

          ★何色も交えぬ黄なり銀杏染む/大谷悦子

          ▼選者詠/高橋信之
          ひつじ田の無数の葉先に空のある
          葉が枝を離れ落ちるも離れぬも
          十一月のカンナの朱と黄が強し

          第89回句会(11月14日)の最優秀句、優秀句は、
          上記に決定しました。おめでとうございます。
          Res>◆:句評(1) [2000年11月15日 18時32分39秒]

          橋脚を叩く冬波船来るたびに/北村ゆうじ
          港湾をまたぐ橋でしょうか。橋の下を船が潜るたびに、
          波ができ橋脚に押し寄り、橋脚を叩いています。濁った
          海水の波音がリアルで力強く感じられます。(評:高橋
          正子)
          隅田川でしょうか。橋脚を叩く波の音が寒い。下の句破
          調が船の往来がよく見える句です。(評:守屋光雅)
          昼休みに隅田川沿いに散歩をすることがあります。
          水上バスやサルベージ船が、まさにこの光景を描き出し
          ています。しみじみ佳い句だなあと思います。(評:右
          田俊郎)
              Res>◆:句評(2) [2000年11月15日 18時31分49秒]

              合歓の莢青々として冬に入る/伊嶋高男
              秋から冬へ移る中で、青々とした合歓の莢に焦点を当て
              た。赤や黄色とは違う生き方を感じ取ったのでしょうか
              。(評:霧野萬地郎)
              合歓の莢で冬の到来を詠われたところが新鮮です。「海
              に咲く合歓を見んとて海に行く」の句を思い出しました
              。あの合歓の花の莢ですか。(評:八木孝子)
              昨日に続き佳い句に出遭えて嬉しいです。信之先生が伊
              嶋さんの野郎どもの句を引用されていましたがこれも颯
              爽とした感覚と感じました。(評:右田俊郎)
                  Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月15日 11時9分5秒]

                  最高点句/6点

                  ★橋脚を叩く冬波船来るたびに/北村ゆうじ
                  ★合歓の莢青々として冬に入る/伊嶋高男
                      No.516◆:発表 [2000年11月14日 10時13分48秒]

                      第88回句会(11月13日)入賞発表/高橋信之選

                      最優秀句

                      ★栃落葉大きな秋の終りけり/伊嶋高男

                      優秀句

                      ★サルビア色が種に戻りて冬に入る/日野正人

                      ★夕仕度手元香りて蕪剥ぐ/目見田郁代

                      ★さくさくと落葉ふむおと陽の温み/阪本登美子

                      ★鳰潜るビルに夕日の美しきとき/北村ゆうじ

                      ★厳冬のそこまで来たり山光る/堀 幹夫

                      ★蛇口に湯解凍水を鶏にやる/守屋光雅

                      ★深まりて孤独の色やからす瓜/右田俊郎

                      ★芦ノ湖の水暮れ切らず冬はじめ/高橋正子

                      ▼選者詠/高橋信之
                      冬菜みずみずしく畝の幾列も
                      池土手の枯草踏めば脚に弾む
                      落葉する時が来ていて樹を離れる

                      第88回句会(11月13日)の最優秀句、優秀句は、
                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月14日 19時10分44秒]

                      最高点句/4点

                      ★栃落葉大きな秋の終りけり/伊嶋高男
                      ★藁灰をつくる小春の煙たつ/堀 佐夜子
                          Res>◆:句評(1) [2000年11月14日 13時15分0秒]

                          ★栃落葉大きな秋の終りけり/伊嶋高男
                          高男さんの良さが出ています。大きくて潔い句で、代表
                          句「炎昼や明神下から野郎ども/高男」を思い出しました。
                          (評:高橋信之)
                          どこからか飛んできたのか大きな落ち葉があって驚くこ
                          とがあります。秋の盛りも過ぎてしまった作者の詠嘆が
                          あります。(評:守屋光雅)
                          共感します。栃の葉の散る様は大きな秋の終りです。同
                          じことしかコメントにならないほどです。(評:右田俊
                          郎)

                          ★夕仕度手元香りて蕪剥ぐ/目見田郁代
                          日常を充実させて、俳句も充実する。生活と芸術とが不
                          即不離のいい生活である。(評:高橋信之)
                              Res>◆:句評(2) [2000年11月14日 13時13分58秒]

                              ★さくさくと落葉ふむおと陽の温み/阪本登美子
                              冒頭の上五「さくさくと」で始まる快いリズムが一句を
                              支配した。中七と下五との切れが良く、いいリズムを作
                              った。小春日和の「陽の温み」が伝わってくる。(評:
                              高橋信之)

                              ★鳰潜るビルに夕日の美しきとき/北村ゆうじ
                              「美しき」は「はしき」と読む。自然と人間との共生を
                              思い、美しい。

                              ★厳冬のそこまで来たり山光る/堀 幹夫
                              どのような事柄でも享けいれる山。その大きさが思われ
                              ます。(評:相原弘子)

                              ★サルビア色が種に戻りて冬に入る/日野正人
                              はなやかに夏中燃えていたサルビアも、種が出来、いよ
                              いよ枯れて冬を迎えるのでしょう。際立つ変化が面白い。
                              (評:高橋正子)
                                  Res>◆:句評(3) [2000年11月14日 13時12分54秒]

                                  ★蛇口に湯解凍水を鶏にやる/守屋光雅
                                  鶏の水や餌やりにも季節ごとの苦労があるわけですが、
                                  鶏との親しい感じがあたたかく思えます。(評:高橋正
                                  子)

                                  ★深まりて孤独の色やからす瓜/右田俊郎
                                  周囲の枯れの中、でからす瓜の朱色は、取り残されたよ
                                  うに際立って見えます。それを「孤独の色」といった。
                                  (評:高橋正子)

                                  ★芦ノ湖の水暮れ切らず冬はじめ/高橋正子
                                  峠からの芦ノ湖でしょうか。暮れきっていないので、湖
                                  面がしらじらと見える。他の山々はすっかり闇の中。繊
                                  細な情景俳句だと感心しました。(評:霧野萬地郎)
                                  初冬の暮れゆく寸前の美しい、静かな湖が眼前に現れま
                                  した。言葉の調子も大変美しく文句なしに好きな句です
                                  。私もどこか湖に行きたくなりました。(評:岩本康子)
                                      No.513◆:発表 [2000年11月13日 8時41分38秒]

                                      第87回句会(11月12日)入賞発表/高橋信之選

                                      最優秀句

                                      ★靄去りて海澄明に冬立ちぬ/安丸てつじ

                                      優秀句

                                      ★垂直を初冬において杉木立/大谷悦子

                                      ★裾白く見えて山頂吹雪らし/守屋光雅

                                      ★食卓を飾る蜜柑の山盛りに/八木孝子

                                      ★正座して顔彩溶いて赤い蕪/目見田郁代

                                      ★鶺鴒鳴く地にいても宙にいても/相原弘子

                                      ★味噌汁の湯気白々と冬に入る/碇 英一

                                      ★露天風呂半月天心散る紅葉/堀 幹夫

                                      ★月澄んでガラス巡らす研究棟/高橋正子

                                      ▼選者詠/高橋信之
                                      冬菊の庭に明るく無造作に
                                      一枚の葉が落ちてわが肩を打つ
                                      樹を離れ木の葉が帰る地へ帰る

                                      第87回句会(11月12日)の最優秀句、優秀句は、
                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月13日 12時19分40秒]

                                      最高点句/7点

                                      ★垂直を初冬において杉木立/大谷悦子
                                          Res>◆:句評(1) [2000年11月13日 9時38分31秒]

                                          靄去りて海澄明に冬立ちぬ/安丸てつじ
                                          冬立つ日の海が澄明であるのは、心も晴れて素晴らしい
                                          こと。(評:高橋正子)

                                          垂直を初冬において杉木立/大谷悦子
                                          <垂直を初冬において>がユニークな表現で、真っ直ぐ
                                          な杉木立の中での静かな初冬の雰囲気が分かります。(
                                          評:霧野萬地郎)
                                          初冬の光の中に真っ直ぐに立っている杉木立をこのよう
                                          に表現されたことに驚きました。杉木立が垂直な姿を初
                                          冬の光の中に置いている。本当に俳句は言葉の使い方を
                                          磨く勉強ですね。有難うございました。(評:岩本康子)

                                          食卓を飾る蜜柑の山盛りに/八木孝子
                                          冬の団欒の明るさを素直に詠んで佳句。(評:高橋正子)
                                              Res>◆:句評(2) [2000年11月13日 9時37分56秒]

                                              裾白く見えて山頂吹雪らし/守屋光雅
                                              積雪は、観ていて美しいものですが、生活するには大変
                                              なことと想像します。麓の積雪と頂の吹雪、雪の静と動
                                              がうまく捉えらていて句を気持ちよく拝見しました。(
                                              評:野田ゆたか)
                                              片側に裾野を引く岩手山の景色でしょうか。麓から中腹
                                              までは雪が見えていますが、山頂は雲に隠れています。
                                              <吹雪らし>と万葉調になるところが面白いですね。(
                                              評:伊嶋高男)

                                              正座して顔彩溶いて赤い蕪/目見田郁代
                                              赤い蕪を絵手紙に描く作者の落ち着いた姿勢がみえてき
                                              ます。顔彩は日本画のえのぐ落ち着いた色をだします。
                                              素晴らしい描画の完成に違いない。(評:守屋光雅)

                                              鶺鴒鳴く地にいても宙にいても/相原弘子
                                              この時期の鶺鴒は、どこにいても、「地にいても宙にい
                                              ても」楽しげに鳴く。(評:高橋正子)
                                                  Res>◆:句評(3) [2000年11月13日 9時37分16秒]

                                                  味噌汁の湯気白々と冬に入る/碇 英一
                                                  「白々」に冬の来た実感がある。身近な生活をうまく取
                                                  り上げて成功した。(評:高橋正子)

                                                  露天風呂半月天心散る紅葉/堀 幹夫
                                                  写生句である。作者の位置がはっきりしている。見えて
                                                  くるのである。(評:高橋信之)

                                                  月澄んでガラス巡らす研究棟/高橋正子
                                                  慶応の湘南藤沢キャンパス。夜が更けても灯りは消えな
                                                  い。キャンパスに月が澄んでいて印象深い。(評:高橋
                                                  信之)
                                                      No.510◆:発表 [2000年11月12日 10時8分3秒]

                                                      第86回句会(11月11日)入賞発表/高橋信之選

                                                      最優秀句

                                                      ★風の音だけの竹やぶからすうり/古田けいじ

                                                      優秀句

                                                      ★霽れてくる中の遠方冬もみじ/相原弘子

                                                      ★奥へ紅葉丘なだらかにハーブ園/祝恵子

                                                      ★日時計の仮想空間帰り花/野田ゆたか

                                                      ★木枯らしや「ま」組火消しの絵馬が鳴る/霧野萬地郎

                                                      ★小春日和の空に校歌の高らかに/日野正人

                                                      ★杜の中童謡ながれ七五三/目見田郁代

                                                      ★何かせんと心新たに冬はじめ/岩本康子

                                                      ★冬の雲機上に流れるアベマリア/高橋正子

                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                      白菊のそこらの光り集めて光る
                                                      初冬のもろもろの音地を這う音
                                                      亜浪忌の時の流れのその中に

                                                      第86回句会(11月11日)の最優秀句、優秀句は、
                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月12日 18時20分31秒]

                                                      最高点句/4点

                                                      ★ラ・フランスこの愛らしきいびつかな/八木孝子

                                                          Res>◆:句評(1) [2000年11月12日 10時18分57秒]

                                                          ★風の音だけの竹やぶからすうり/古田けいじ
                                                          「風の音だけ」は、抒情。からすうりの熟れる竹やぶに
                                                          まぶしいばかりの心のふるさとがある。(評:高橋正子)

                                                          ★霽れてくる中の遠方冬もみじ/相原弘子
                                                          「霽れてくる」で天候の時間経過が、また「冬紅葉」で
                                                          遠峰の残る紅葉の季の移ろいが心地よく伝わってきます
                                                          。作者が季節の変化を楽しんでおられる様子が伺えます
                                                          。(評:野田ゆたか)

                                                          ★奥へ紅葉丘なだらかにハーブ園/祝恵子
                                                          晩秋の穏やかな日和の行楽である。家族か、あるいは、
                                                          親しい知人か、楽しい団欒が見えてきて、読み手も楽し
                                                          くなる。(評:高橋信之)
                                                              Res>◆:句評(2) [2000年11月12日 10時15分40秒]

                                                              ★日時計の仮想空間帰り花/野田ゆたか
                                                              暖かな冬である。日時計の「仮想空間」のいい働きで、
                                                              季語の「帰り花」が生きた。(評:高橋信之)

                                                              ★木枯らしや「ま」組火消しの絵馬が鳴る/霧野萬地郎
                                                              「木枯らし」の季節は、決して軽いものではないが、句
                                                              が重たくないのがよく、俳句の良さを生かした。作者の
                                                              生活信条なのであろうか。(評:高橋信之)

                                                              ★小春日和の空に校歌の高らかに/日野正人
                                                              平和である。平和な世を詠むことが出来るのを嬉しく思
                                                              う。(評:高橋信之)
                                                                  Res>◆:句評(3) [2000年11月12日 10時14分54秒]

                                                                  ★杜の中童謡ながれ七五三/目見田郁代
                                                                  神社の杜に童謡が流れる時はこの時しかない。神社の側
                                                                  を通った作者の思いはお孫さんにあるのだろう。北国で
                                                                  は一ヶ月早く10月15日中心にやっている所が多いよ
                                                                  うです。(評:守屋光雅)

                                                                  ★何かせんと心新たに冬はじめ/岩本康子
                                                                  こんな時、ほんのちょっと背筋を伸ばして正座をするだ
                                                                  けでも、なにかを得たかのように思ったりします。今冬
                                                                  の天気はどのようなことになるのでしょう。(評:相原
                                                                  弘子)

                                                                  ★冬の雲機上に流れるアベマリア/高橋正子
                                                                  冬雲のある空の上で聞くアベマリアはどんなだろう、天
                                                                  にものぼるような感じなのではないかしらと、アベマリ
                                                                  アの厳かなメロディが聞こえてくるようです。(評:八
                                                                  木孝子)
                                                                      No.507◆:発表 [2000年11月11日 8時11分17秒]

                                                                      第85回句会(11月10日)入賞発表/高橋信之選

                                                                      最優秀句

                                                                      ★エプロンの色を変えたり今朝の冬/戸原琴

                                                                      優秀句

                                                                      ★ざぶざぶと漬け菜おどらせ冬はじめ/北村ゆうじ

                                                                      ★水仙の芽が伸ぶ地面を強くしつ/相原弘子

                                                                      ★枯れ芝に靴脱ぎ走る幼な子ら/守屋光雅

                                                                      ★沈む日の水面に鴨の幾千と/守屋光雅

                                                                      ★葱を手に友と姪とが道の駅/堀佐夜子

                                                                      ★遠山の稜線まろし冬に入る/藤田洋子

                                                                      ★列車行き秋冷の風ホーム渡る/三浦絹子

                                                                      ★空港の冬となりいし玻璃全面/高橋正子

                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                      壷の水吸い上げ菊の輝く白
                                                                      初冬の白き灯に白きもの多し
                                                                      冬の句を記して今日の日記閉づ

                                                                      第85回句会(11月10日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月11日 21時14分51秒]

                                                                      最高点句/4点

                                                                      ★ざぶざぶと漬け菜おどらせ冬はじめ/北村ゆうじ
                                                                      ★水仙の芽が伸ぶ地面を強くしつ/相原弘子
                                                                          Res>◆:句評(1) [2000年11月11日 10時38分28秒]

                                                                          空港の冬となりいし玻璃全面/高橋正子
                                                                          句に季感を与えているのが「冬」で、単なる説明の季語
                                                                          ではない。詩の言葉である。「全面」がいい。空港の広
                                                                          がりが出た。(評:高橋信之)

                                                                          水仙の芽が伸ぶ地面を強くしつ/相原弘子
                                                                          「地面を強くし」が,水仙の毅然とした姿を思わせる。
                                                                          (評:高橋正子)
                                                                          凛とした冬の空気の中に立つこぶりの白い水仙。その芽
                                                                          が出てきた。地に強く根を張る様を地面を強くしつ、と
                                                                          捉えられたところが素晴らしいと思います。(評:岩本
                                                                          康子)

                                                                          エプロンの色を変えたり今朝の冬/戸原琴
                                                                          今朝の冬が,毎日の生活の張りを感じさせている。(評
                                                                          :高橋正子)
                                                                              Res>◆:句評(2) [2000年11月11日 10時37分45秒]

                                                                              遠山の稜線まろし冬に入る/藤田洋子
                                                                              四国松山の自然は、穏やかで、そこへ今年の冬が来る。
                                                                              まろく穏やか句である。(評:高橋信之)

                                                                              列車行き秋冷の風ホーム渡る/三浦絹子
                                                                              作者の驚きがある。驚きは、俳句や詩の原点である。(
                                                                              評:高橋信之)

                                                                              ざぶざぶと漬け菜おどらせ冬はじめ/北村ゆうじ
                                                                              菜類を洗う頃ともなるとあたりに冬。洗う内に胸元が冷
                                                                              えてきながらも、どこかほかほかするものがあるから不
                                                                              思議です。(評:相原弘子)
                                                                                  Res>◆:句評(3) [2000年11月11日 10時37分2秒]

                                                                                  枯れ芝に靴脱ぎ走る幼な子ら/守屋光雅
                                                                                  「幼な子ら」に向けられた視線がいい。出来るようで出
                                                                                  来ない行為である。(評:高橋信之)

                                                                                  沈む日の水面に鴨の幾千と/守屋光雅
                                                                                  何千羽の鴨とともに暮れて行く湖面。しばらくは右往左
                                                                                  往していた鳥のシルエットも、落着いて静寂の一時が訪
                                                                                  れます。伊豆沼ではなさそうですが、白鳥も来るのです
                                                                                  か。(評:伊嶋高男)

                                                                                  葱を手に友と姪とが道の駅/堀佐夜子
                                                                                  詩のある生活がいい。無理のないのがいい。(評:高橋
                                                                                  信之)
                                                                                      No.504◆:発表 [2000年11月10日 9時42分54秒]

                                                                                      第84回句会(11月9日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                      最優秀句

                                                                                      ★鋏入れ菊のしずくと香にまみる/藤田洋子

                                                                                      優秀句

                                                                                      ★神無月玻璃戸に透る外の声/相原弘子

                                                                                      ★山晴れて落葉踏み行く音続く/藤田洋子

                                                                                      ★ミニバラの赤きを立冬の北の部屋に/戸原琴

                                                                                      ★秋夕焼け大山の尾根なだらかに/堀佐夜子

                                                                                      ★森の奥銀杏落ちる硬い音/伊嶋高男

                                                                                      ★背黒五位流れの中の冬迎え/堀佐夜子

                                                                                      ★「柿狩り」の看板ごとに路曲がり/目見田郁代

                                                                                      ★大根鍋柔らかさを箸で切る/碇 英一

                                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                                      デンマークカクタスという冬の花
                                                                                      一枚の玻璃初冬の漆黒に
                                                                                      辞書開き夜寒の黒い文字を読む

                                                                                      第84回句会(11月9日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月10日 10時23分4秒]

                                                                                      最高点句/5点

                                                                                      ★大根鍋柔らかさを箸で切る/碇 英一

                                                                                          Res>◆:句評(1) [2000年11月10日 9時46分14秒]

                                                                                          鋏入れ菊のしずくと香にまみる/藤田洋子
                                                                                          来客があるのでしょうか。鋏のつめたさと菊のしずくに
                                                                                          透明感があってよい。(評:高橋正子)

                                                                                          神無月玻璃戸に透る外の声/相原弘子
                                                                                          昨日今日の季感を感じさせる句。「神無月」は、陰暦の
                                                                                          10月で、新暦では使わない。今年は、新暦10月27
                                                                                          日から11月25日が「神無月」である。(評:高橋信
                                                                                          之)

                                                                                          山晴れて落葉踏み行く音続く/藤田洋子
                                                                                          あらゆるものの晴れが見えてきます。落ち葉を踏む音の
                                                                                          ひとつひとつに、なんのこだわりも、覚えそうもなく。
                                                                                          (評:相原弘子)
                                                                                              Res>◆:句評(2) [2000年11月10日 9時45分23秒]

                                                                                              ミニバラの赤きを立冬の北の部屋に/戸原琴
                                                                                              この作者の句には、破調が多いが、作者独自のリズムあ
                                                                                              って、真似の出来ないのがよい。(評:高橋信之)

                                                                                              秋夕焼け大山の尾根なだらかに/堀佐夜子
                                                                                              固有名詞「大山」を使って、いい思い出を記録した。無
                                                                                              理のない句。言葉が「なだらかに」である。(評:高橋
                                                                                              信之)

                                                                                              森の奥銀杏落ちる硬い音/伊嶋高男
                                                                                              男っぽい写生句だが、作者の感動が伝わってくる。詩が
                                                                                              ある。(評:高橋信之)
                                                                                                  Res>◆:句評(3) [2000年11月10日 9時44分39秒]

                                                                                                  背黒五位流れの中の冬迎え/堀佐夜子
                                                                                                  「冬迎え」た五位鷺である。生きて行くには、春夏秋冬
                                                                                                  の季節の流れに逆らわない。それが自然界の生き方であ
                                                                                                  ろうと思う。(評:高橋信之)

                                                                                                  「柿狩り」の看板ごとに路曲がり/目見田郁代
                                                                                                  ご夫婦か、親しい知人か、それは問わなくとも、楽しい
                                                                                                  ドライブである。楽しい句である。(評:高橋信之)

                                                                                                  大根鍋柔らかさを箸で切る/碇 英一
                                                                                                  大根鍋の湯気、温かな甘い味がこの句で一気に思い浮か
                                                                                                  びます。(評:霧野萬地郎)
                                                                                                      No.501◆:発表 [2000年11月9日 10時25分18秒]

                                                                                                      第83回句会(11月8日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                                      最優秀句

                                                                                                      ★青き葉を選りて食む牛冬立つ日/右田俊郎

                                                                                                      優秀句

                                                                                                      ★薪ストーブ赤々燃えて人寄りぬ/守屋光雅

                                                                                                      ★今散って黄葉運河を海へ行く/古田けいじ

                                                                                                      ★鶏頭の花の重さを持余し/目見田郁代

                                                                                                      ★背負い籠に柿紅葉の運ばれし/戸原琴

                                                                                                      ★冬の日をたいらに海はしづかなり/阪本登美子

                                                                                                      ★しづけさや木の葉の離る時充てる/碇 英一

                                                                                                      ★無造作に稲架新藁積まれおり/祝恵子

                                                                                                      ★立冬を夫(つま)が言い出し暖かき/高橋正子

                                                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                                                      銀杏の青あお落ちて拾われる
                                                                                                      冬晴れのわが歩く足音を聞き
                                                                                                      枯芝に子ら遊ばせて夕餉まで

                                                                                                      第83回句会(11月8日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                                                      Res>◆:句評(1) [2000年11月9日 11時1分37秒]

                                                                                                      青き葉を選りて食む牛冬立つ日/右田俊郎
                                                                                                      本格的な冬を控えて少ない青草を食んで余念のない牛。
                                                                                                      まだ、あたたかな日和ではあってもぴんと張りつめたよ
                                                                                                      うに澄んだ平原の空と空気が目の前に拡がります。(評
                                                                                                      :福田由平)

                                                                                                      薪ストーブ赤々燃えて人寄りぬ/守屋光雅
                                                                                                      芯からの暖かさが伝わります。一人又一人と寄ってくる
                                                                                                      度に、話題が増えたり、変わったり。笑い声そして溜息
                                                                                                      も。(評:相原弘子)
                                                                                                          Res>◆:句評(2) [2000年11月9日 11時0分44秒]

                                                                                                          今散って黄葉運河を海へ行く/古田けいじ
                                                                                                          どこか西欧の風景を想像させる趣がある句です。運河と
                                                                                                          いう言葉なのかもしれません。作者の目の前で落葉する
                                                                                                          秋も終わりになりつつあります。(評:守屋光雅)

                                                                                                          鶏頭の花の重さを持て余し/目見田郁代
                                                                                                          この句を生かしているのが下五の「持て余し」で、鶏頭
                                                                                                          の色も姿も鮮明に見えてくる。(評:高橋信之)

                                                                                                          背負い籠に柿紅葉の運ばれし/戸原琴
                                                                                                          作句の対象となった情景が新鮮なのは、作り手の心が生
                                                                                                          きいきしているからで、言葉のリズムがよい。(評:高
                                                                                                          橋信之)

                                                                                                          冬の日をたいらに海はしづかなり/阪本登美子
                                                                                                          冬の海のおだやかな様子が、<たいらに>で象徴されて
                                                                                                          います。”登美子の海”ですね。(評:霧野萬地郎)
                                                                                                              Res>◆:句評(3) [2000年11月9日 10時58分58秒]

                                                                                                              しづけさや木の葉の離る時充てる/碇 英一
                                                                                                              「静」の充実と瞬間を捉えている。英詩には"still point"
                                                                                                              という捉え方もある。ご参考までに。(評:高橋正子)

                                                                                                              無造作に稲架新藁積まれおり/祝恵子
                                                                                                              「無造作」が、新藁の匂いをよく伝えている。新藁を無
                                                                                                              造作に扱う世相は、ともかくも、その飾り気のなさがい
                                                                                                              い。(評:高橋正子)

                                                                                                              立冬を夫(つま)が言い出し暖かき/高橋正子
                                                                                                              今年の立冬は本当に暖かくていいお天気で冬なんて思え
                                                                                                              ませんでした。わたしには好日でした。(評:堀佐夜子)
                                                                                                                  Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月9日 10時36分42秒]

                                                                                                                  最高点句/5点

                                                                                                                  ★小包が来るあたたかな冬初め/相原弘子

                                                                                                                      No.498◆:発表 [2000年11月8日 9時18分7秒]

                                                                                                                      第82回句会(11月7日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                                                      最優秀句

                                                                                                                      ★ひつじ田の五枚十枚の道帰る/福田由平

                                                                                                                      優秀句

                                                                                                                      ★支那偲ぶカリコリ胡桃ならしては/小森まさこ

                                                                                                                      ★尼寺の菊の膾のほのかな香/戸原琴

                                                                                                                      ★行く秋や星澄みわたる露天の湯/堀 佐夜子

                                                                                                                      ★芋の茎好きな方向く葉を乗せて/目見田郁代

                                                                                                                      ★山の芋ゴロリと積まれ売られけり/碇 英一

                                                                                                                      ★道普請夜寒の中の異国人/北村ゆうじ

                                                                                                                      ★秋蝶の高石垣を昇りつく/高橋正子

                                                                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                                                                      秋夕焼けして今日一日の終わり
                                                                                                                      葉が軽くなって樹を離れる前に
                                                                                                                      立冬のゆるやかな坂行き戻る

                                                                                                                      第82回句会(11月7日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                                                                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月8日 18時6分29秒]

                                                                                                                      最高点句/5点

                                                                                                                      ★ひつじ田の五枚十枚の道帰る/福田由平

                                                                                                                          Res>◆:句評1 [2000年11月8日 10時23分31秒]

                                                                                                                          ひつじ田の五枚十枚の道帰る/福田由平
                                                                                                                          駅から我が家までは、田んぼを五枚か十枚か歩いたところ
                                                                                                                          にある。ひつじ田を帰る道すがら、なにか思いが湧いてく
                                                                                                                          る。思いが抱ける時間は、いい。(評:高橋正子)

                                                                                                                          支那偲ぶカリコリ胡桃ならしては/小森まさこ
                                                                                                                          胡桃の殻が触れ合うと、暖炉の傍にいるような、木管のよ
                                                                                                                          うな温かみのある音がする。胡桃をカリコリと手にもて遊
                                                                                                                          ぶうち支那で暮らした思い出が蘇ってくる。(評:高橋正
                                                                                                                          子)
                                                                                                                              Res>◆:句評2 [2000年11月8日 10時22分10秒]

                                                                                                                              尼寺の菊の膾のほのかな香/戸原琴
                                                                                                                              菊膾は、出家しても艶の残る尼たちを思わせてくれる。楚
                                                                                                                              々としたかぐわしさが素敵です。(評:高橋正子)

                                                                                                                              行く秋や星澄みわたる露天の湯/堀 佐夜子
                                                                                                                              晩秋の露天風呂から見た星空のなんと素敵で、肌に当たる
                                                                                                                              風も澄んで、身も心も寛ぐことでしょう。(評:高橋正子)

                                                                                                                              芋の茎好きな方向く葉を乗せて/目見田郁代
                                                                                                                              芋の葉が、ひと葉ひと葉自由に、それぞれの方向を向いて
                                                                                                                              いる様子にユーモアのある句。(評:高橋正子)
                                                                                                                                  Res>◆:句評3 [2000年11月8日 10時21分23秒]

                                                                                                                                  山の芋ゴロリと積まれ売られけり/碇 英一
                                                                                                                                  山の芋は、ゴロリと積み置かれる。その無骨なところがま
                                                                                                                                  たいい。そのとおり、あるとおりを詠んで実存的。(評:
                                                                                                                                  高橋正子)

                                                                                                                                  道普請夜寒の中の異国人/北村ゆうじ
                                                                                                                                  夜間の道路工事で働く人への優しい眼差しがいい。異国人
                                                                                                                                  なら、その生活はいかにと思う心も動く。(評:高橋正子)

                                                                                                                                  秋蝶の高石垣を昇りつく/高橋正子
                                                                                                                                  城の石垣に、さんさんと秋の日が当たり、その石垣を伝う
                                                                                                                                  ようにモンキチョウがひらひらと昇っていた。石垣に阻ま
                                                                                                                                  れているのに、反対の方へ行こうとしない。濃くも壊れや
                                                                                                                                  すそうな黄蝶の黄色が心に染みた。(自句自解/正子)
                                                                                                                                      No.495◆:発表 [2000年11月7日 7時4分56秒]

                                                                                                                                      第81回句会(11月6日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                                                                      最優秀句

                                                                                                                                      ★つるうめもどき空にはじける子等の声/戸原琴

                                                                                                                                      優秀句

                                                                                                                                      ★秋雲の一方に向いて皆動き/目見田郁代

                                                                                                                                      ★花梨の実まっ直ぐな枝に重さおき/目見田郁代

                                                                                                                                      ★秋風の染めし葉色を持ち帰る/大谷悦子

                                                                                                                                      ★干大豆人は又来て手を当てる/相原弘子

                                                                                                                                      ★一日の仕事終えたり秋夕焼け/岩本康子

                                                                                                                                      ★きちきちの飛びし後より風の来る/高橋正子

                                                                                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                                                                                      秋高し息を大きく吸う朝に
                                                                                                                                      マンションの四角四角が秋天へ
                                                                                                                                      白雲の厚みよ冬はまだ先に
                                                                                                                                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月7日 21時50分25秒]

                                                                                                                                      最高点句/6点

                                                                                                                                      ★秋風の染めし葉色を持ち帰る/大谷悦子

                                                                                                                                          Res>◆:句評 [2000年11月7日 7時6分48秒]

                                                                                                                                          きちきちの飛びし後より風の来る/高橋正子
                                                                                                                                          秋終わるころ、最後の力をしぼって、きちきちと飛ぶ飛
                                                                                                                                          蝗。その後に起こる風は秋の終わりを告げるようにちょ
                                                                                                                                          っとさびしげに吹く。(評:古田けいじ)

                                                                                                                                          つるうめもどき空に弾ける子等の声/戸原琴
                                                                                                                                          秋の気持ちのよい空気、空の青さが伝わり見えてきます
                                                                                                                                          。子供達の声が聞こえてきます。(評:相原弘子)

                                                                                                                                          秋雲は一方に向いて皆動き/目見田郁代
                                                                                                                                          秋の空、雲は見ていて飽きないものですが、雲の動きも
                                                                                                                                          速い時が多いですね。それが、一斉に一方向を向いて流
                                                                                                                                          れている姿がよく分かります。ただ、私は、秋雲は、少
                                                                                                                                          し、断定しずぎるのではないかと思ったのですが...
                                                                                                                                          秋雲の、と解釈させて頂きました。 (評:岩本康子)

                                                                                                                                          秋風の染めし葉色を持ち帰る/大谷悦子
                                                                                                                                          秋の美しさをそのまま句にして、 やさしい気持ちにさせ
                                                                                                                                          てくれます。<秋風の染めし>がとても印象に残りまし
                                                                                                                                          た。(評:霧野萬地郎)

                                                                                                                                              前のページ  次のページ