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   デイリー句会

     水煙ネット事務局
     第71回句会(2000年10月27日)〜第80回句会(2000年11月5日)


No.492◆:発表 [2000年11月6日 5時54分20秒]

第80回句会(11月5日)入賞発表/高橋信之選

最優秀句

★蜜柑剥く海の蒼さを沖に見て/野田ゆたか

優秀句

★アドバルーン小春の空に垂直に/日野正人

★草の実を求め小鳥の低い空/霧野萬地郎

★紅葉且つ散る風を生む新しい街/戸原 琴
 
★全山の紅葉へ瀬音ひびきけり/八木孝子

★畦ぬけて釣瓶落としのバス停へ/北村ゆうじ

★エプロンに秋夕焼けを連れ帰る/平野露璃

★干草のロールちりばめ牧暮るる/尾関直子

★薔薇の実も花も古城に秋高し/高橋正子

▼選者詠/高橋信之
寝ころんで空見て秋の草匂う
蜻蛉現われ十一月の日の光り
柿の実の枝に重さの垂直に
Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月6日 13時41分20秒]

最高点句/7点

★蜜柑剥く海の蒼さを沖に見て/野田ゆたか

      Res>◆:句評/追加 [2000年11月6日 8時13分57秒]

      アドバルーン小春の空に垂直に/日野正人
      小春日の風も無い、秋のうららかな様子が「垂直に」で
      表されている。(評:高橋正子)

      紅葉且つ散る風を生む新しい街/戸原 琴
      風を「生む」、「あたらしい」街と言う積極的な把握で
      、日常的な風景を句にまとめているのは、素晴らしいと
      思う。(評:高橋正子)

      畦ぬけて釣瓶落としのバス停へ/北村ゆうじ
      きれいな夕焼けが広がって、帰りを急ぐ気持ちにも、一
      日の充実感が感じられる。(評:高橋正子)

      干草のロールちりばめ牧暮るる/尾関直子
      干草の束というよりロールが出来て、牧場のあちこちに
      置かれているのであろう。牧場の冬支度も進んで、夕べ
      は、静かに暮れていくようである。(評:高橋正子)
          Res>◆:句評(1) [2000年11月6日 6時46分16秒]

          蜜柑剥く海の蒼さを沖に見て/野田ゆたか
          日常どこにでも見る風景だが、作者の静かな姿勢がよい
          。それでいて、力強さがあるのは、作者の生活のよさに
          あると思う。日常生活の強さなのである。(評:高橋信
          之)
          蜜柑の香りがします。黄と蒼の対比が鮮やかで何ものに
          も束縛されない自由が好い。(評:守屋光雅)
          海を見ながら蜜柑を剥く、行動としてはそれだけのこと
          なのに、海の蒼とみかんの黄色の色合いの対比、大きな
          ものと小さなものの対比のゆえでしょうか、詩とドラマ
          が感じられて心惹かれます。(評:八木孝子)
              Res>◆:句評(2) [2000年11月6日 6時44分3秒]

              全山の紅葉へ瀬音ひびきけり/八木孝子
              言葉の技巧が無い。上五の「全山」と下五の「ひびきけ
              り」は、作者の感動を伝えて充分である。技巧が無いの
              で、力強いのである。(評:高橋信之)

              草の実を求め小鳥の低い空/霧野萬地郎
              観察が良くて、抒情のある句。写生の基本がしっかりし
              ているので、作者の感動を安心して読むことが出来る。
              (評:高橋信之)

              エプロンに秋夕焼けを連れ帰る/平野露璃
              俳句の面白みを知っている句です。作者の思いがこちら
              に伝わってきます。(評:高橋正子)
                  No.489◆:発表 [2000年11月5日 6時52分25秒]

                  第79回句会(11月4日)入賞発表/高橋信之選

                  最優秀句

                  ★うす紅に焼けし空よりポプラ散る/高橋正子

                  優秀句

                  ★樫の実のいよよ丸さを枝の先/碇 英一

                  ★とろろ汁三河の山の土香る/古田けいじ

                  ★高層に障子ありけり灯ありけり/戸原琴

                  ★丘低し葡萄畑の河光る/伊嶋高男

                  ★山茶花の白降り止まぬ詩仙堂/右田俊郎

                  ★初時雨データ整理より始む/野田ゆたか

                  ★往く船に飽きることなく秋の海峡/岩本康子

                  ★秋晴れに祖母の手孫が握ぎりしめ/祝恵子

                  ▼選者詠/高橋信之
                  残る虫ときに鋭く風に鳴く
                  えのころ草の群生遠くから夕日
                  中空の半月の弧の確かなる

                  第79回句会(11月4日)の最優秀句、優秀句は、
                  上記に決定しました。おめでとうございます。
                  Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月5日 13時1分53秒]

                  最高点句/5点

                  ★うす紅に焼けし空よりポプラ散る/高橋正子

                      Res>◆:句評/追加 [2000年11月5日 8時46分10秒]

                      とろろ汁三河の山の土香る/古田けいじ
                      掘りたてのとろろ芋の素朴さと、晩秋の日本の故郷が、
                      「山の土香る」に表出された。(評:高橋正子)

                      往く船に飽きることなく秋の海峡/岩本康子
                      海峡は、潮が大きく流れ、潮の色にも光にも明るいものが
                      あります。そこを行き交う船を眺めるのも楽しいものです
                      。海峡の向こうに消えていく「往く船」ならば、自分の思
                      いも乗せて遥かまで運んでくれそうな気がします。(評:
                      高橋正子)

                      秋晴れに祖母の手孫が握ぎりしめ/祝 恵子
                      よいお天気にお孫さんを連れて、ちょっとした用事か、散
                      歩に出掛けているのでしょう。お孫さんがしっかりと握ぎ
                      る手に、祖母と孫の情愛が読み取れます。(評:高橋正子)
                          Res>◆:句評(1) [2000年11月5日 6時59分13秒]

                          うす紅に焼けし空よりポプラ散る/高橋正子
                          色彩がいい。動きがある。感性がよく働いて言葉の生き
                          がよい。(評:高橋信之)

                          丘低し葡萄畑の河光る/伊嶋高男
                          日本の葡萄園とは違って、ローロッパの葡萄畑には、「
                          低し」という言葉が相応しい。ボルドーのこの風景は、ラ
                          インでも見る。(評:高橋信之)

                          樫の実のいよよ丸さを枝の先/碇 英一
                          <いよよ>が気に入りました。これで秋の一層深まった様
                          子が樫の実の写実によって、理解できます。きれいな絵に
                          なる句と思います。(評:霧野萬地郎)
                              Res>◆:句評(2) [2000年11月5日 6時58分5秒]

                              高層に障子ありけり灯ありけり/戸原 琴
                              ヨーロッパ風の近代と日本風の伝統が共生する高層マンシ
                              ョン。下五の「灯ありけり」がその共生を語る。(評:高
                              橋信之)

                              山茶花の白降り止まぬ詩仙堂/右田俊郎
                              今頃咲いている山茶花は小粒の白花が多いですね。山茶花
                              は椿と違って花弁がばらばらに散りますから、晩秋の古都
                              の庭にふさわしい風情でしょうね。(評:伊嶋高男)

                              初時雨データ整理より始む/野田ゆたか
                              他人様に頼りきっているのでなかなかデータ整理が出来な
                              くて野田さんがもっと近くに居られたらと思います。(評
                              :堀 佐夜子)
                                  No.486◆:発表 [2000年11月4日 6時29分23秒]

                                  第78回句会(11月3日)入賞発表/高橋信之選

                                  最優秀句

                                  ★霧深き奥より散歩の妻帰る/古田けいじ

                                  優秀句

                                  ★その笑顔ほどの甘藷の送られし/戸原琴

                                  ★子らの声ホールに高し文化の日/八木孝子

                                  ★洗い上ぐ野菜の白さ冬近し/相原弘子

                                  ★温室の巨き葉先の滴りぬ/伊嶋高男

                                  ★ゆどうふの湯気まるごとに喉越さる/碇 英一

                                  ★去る秋の転がる如く落つ如し/野田ゆたか

                                  ★すすき咲く土手に変えよう散歩道/祝 恵子

                                  ★文化の日パセリ一と苗買われ来る/高橋正子

                                  ▼選者詠/高橋信之
                                  菊鉢の小さな買物して帰る
                                  玄関に菊鉢置いて詩人の居
                                  秋の暮れ雲空色に透けてくる

                                  第78回句会(11月3日)の最優秀句、優秀句は、
                                  上記に決定しました。おめでとうございます。
                                  Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月4日 15時41分6秒]

                                  最高点句/5点

                                  ★霧深き奥より散歩の妻帰る/古田けいじ

                                      Res>◆:句評(1) [2000年11月4日 7時14分52秒]

                                      霧深き奥より散歩の妻帰る/古田けいじ
                                      霧の奥深いところから帰ってくる妻は、散歩に出掛ける
                                      前と、どこかしら違っているような気さえする。森を歩
                                      いてきたような物語の女性を想像させてくれる。それも
                                      、これも霧が深いせいなのである。(評:高橋正子)

                                      その笑顔ほどの甘藷の送られし/戸原琴
                                      送り主はきっと他人を幸せにさせる笑顔の人なのだろう
                                      。送られた甘薯でその人の笑顔を思い出し幸せな気持ち
                                      にさせてくれる。この句を読む人にも幸せを与えます。
                                      (評:霧野萬地郎)
                                          Res>◆:句評(2) [2000年11月4日 7時12分35秒]

                                          子らの声ホールに高し文化の日/八木孝子
                                          文化の日にホールで、子どもたちの集まりがあったのだ
                                          ろう。ホールに高く抜ける子どもの声が、かぐわしく、
                                          清らかに聞こえる。この句では、文化の日が、未来を担
                                          う子どもたちを純真にしている。(評:高橋正子)

                                          洗い上ぐ野菜の白さ冬近し/相原弘子
                                          洗う野菜の白さが、目立つ。白菜、葱、大根、蕪など水
                                          で洗われて清らかである。水は冷たくないけれど、もう
                                          冬も間もない。(評:高橋正子)

                                          温室の巨き葉先の滴りぬ/伊嶋高男
                                          中七の「巨き葉先の」は、写生の効いた表現で、イメー
                                          ジが鮮明である。下五の「滴りぬ」は、おさまりがよい。
                                          上五の「温室」は、冬の季語。(評:高橋信之)
                                              Res>◆:句評(3) [2000年11月4日 7時11分9秒]

                                              ゆどうふの湯気まるごとに喉越さる/碇 英一
                                              「まるごとに」は、思いきった表現だが、「喉越さる」
                                              と続き、リアルである。(評:高橋信之)

                                              去る秋の転がる如く落つ如し/野田ゆたか
                                              季節は足早に冬に傾斜しています。落葉のイメージ,転
                                              がる調子も好い句です。(評:守屋光雅)

                                              すすき咲く土手に変えよう散歩道/祝 恵子
                                              楽しいリヅムのある句。「変えよう」で切れ、下五の「
                                              散歩道」と続くリヅムが楽しい。(評:高橋信之)
                                                  No.483◆:発表 [2000年11月3日 7時16分56秒]

                                                  第77回句会(11月2日)入賞発表/高橋信之選

                                                  最優秀句

                                                  ★ミルクティいっぱいつくって冬隣/戸原琴

                                                  優秀句

                                                  ★花を剪る十一月の始まりに/相原弘子
                                                   
                                                  ★湯煙と霧立ち昇る山濡らし/霧野萬地郎

                                                  ★秋の薔薇遠く日輪沈みをり/阪本登美子

                                                  ★湯を透かし指先に見る夜寒かな/大谷悦子

                                                  ★生駒山麓に雲あり秋日あり/祝恵子

                                                  ★冬の夕列車の窓の笑顔過ぎる/日野正人

                                                  ★ひたすらにバス走りたり秋時雨/岩本康子

                                                  ★黄落に器具さまざまな医院の音/高橋正子

                                                  ▼選者詠/高橋信之
                                                  文化の日今日一日の充実に
                                                  布製の鞄を肩に冬近し
                                                  柿蜜柑その他を卓に夜の団欒

                                                  第76回句会(11月2日)の最優秀句、優秀句は、
                                                  上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                  Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月3日 19時25分18秒]

                                                  最高点句/7点

                                                  ★湯を透かし指先に見る夜寒かな/大谷悦子

                                                      Res>◆:訂正 [2000年11月3日 17時1分53秒]

                                                      第77回句会(11月2日)の最優秀句、優秀句は、
                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                          Res>◆:句評(1) [2000年11月3日 11時12分56秒]

                                                          ★ミルクティいっぱいつくって冬隣/戸原琴
                                                          「冬隣」というやや古い季語が、「ミルクティいっぱいつ
                                                          くって」という口語によって、新鮮になった。「ミルクテ
                                                          ィ」は、都会的な瀟洒な生活振りを思わせてくれる。冬隣
                                                          を感じる作者の生活経験と感覚の新鮮さがいい。(評:高
                                                          橋正子)

                                                          ★花を剪る十一月の始まりに/相原弘子
                                                          「花を剪る」という行為によって、月日のけじめがついた
                                                          。前向きの姿勢がよく、前向きの生活が見える。(評:高
                                                          橋信之)
                                                           
                                                          ★湯煙と霧立ち昇る山濡らし/霧野萬地郎
                                                          「山濡らし」が、詩的な表現で、作者の感動が伝わってく
                                                          る。山と森は、都市生活者にとっての癒しの場。原句は、
                                                          「山濡らし霧立ち昇る湯煙と/萬地郎」で、添削は、高橋正
                                                          子による。(評:高橋信之)
                                                              Res>◆:句評(2) [2000年11月3日 11時11分26秒]

                                                              ★秋の薔薇遠く日輪沈みをり/阪本登美子
                                                              静かで美しい秋の夕暮れが描かれていると思います。近景
                                                              と遠景の組み合わせがとてもいいし、言葉はみな美しい詩
                                                              的なものばかりですが、しつこくありません。とても好き
                                                              な句です。(評:岩本康子)

                                                              ★湯を透かし指先に見る夜寒かな/大谷悦子
                                                              洗面器に入れたお湯の中にゆっくり手を浸す。お仕事の終
                                                              りなのでしょうか。お湯の中の白い指先を見て、改めて冷
                                                              えた手を実感されている。日常生活の中の細やかな観察と
                                                              感動があると思いました。(評:岩本康子)

                                                              ★生駒山麓に雲あり秋日あり/祝恵子
                                                              今年の夏、生駒山を眺めて帰った。遠く眺めていい山だと
                                                              思った。麓にたなびく雲に、秋の日が射して、よりいっそ
                                                              う心打つ景色になった。(評:高橋正子)
                                                                  Res>◆:句評(3) [2000年11月3日 11時10分32秒]

                                                                  ★冬の夕列車の窓の笑顔過ぎる/日野正人
                                                                  冬の夕べを旅する人たちの明るさがいい。列車に灯された
                                                                  明かりがあたたかさを運んでいる。(評:高橋正子)

                                                                  ★ひたすらにバス走りたり秋時雨/岩本康子
                                                                  「ひたすら走る」は、高速バス、長距離バスでの、感懐か
                                                                  。つぎつぎ、変わって行く景色もすべて秋時雨の降るなか
                                                                  にある。時雨の色や、変わる景色の色が読み取れる句。
                                                                  (評:高橋正子)

                                                                  ★黄落に器具さまざまな医院の音/高橋正子
                                                                  歯科医院にはトレイの上にピンセットはじめ何種類も置か
                                                                  れていて,取り上げる時の金属音がある。季語黄落への共
                                                                  鳴がある。現代詩的味わいがあり,作者の新しい試みかも
                                                                  しれない。(評:守屋光雅)
                                                                      Res>◆:転記 [2000年11月2日 9時35分57秒]

                                                                      Res>◆:岩本康子 [2000年11月2日 2時59分4秒]
                                                                      信之先生、1日の優秀句に選んでいただき、大変有難う
                                                                      御座います。 最近は少し詩心が枯れています。でも、下
                                                                      手な句でもたくさん作ることが肝心だと苦作(?)して
                                                                      います。 今後ともどうぞ、ご指導宜しくお願い申し上げ
                                                                      ます。
                                                                      正子先生の31日の句 「鴨眠る水影濃ゆく生まれいて」 は 解説を拝読して情景がよりはっきり分かり、ますます好きになりました。
                                                                      No.480◆:発表 [2000年11月2日 1時14分53秒]

                                                                      第76回句会(11月1日)入賞発表/高橋信之選

                                                                      最優秀句

                                                                      ★中土手を去るとき高く鵙の声/伊嶋高男

                                                                      優秀句

                                                                      ★ガマズミが括られ花屋へ着きにけり/古田けいじ

                                                                      ★降り止まぬ夜もまた良し秋の雨/福田由平

                                                                      ★人住まぬ街とも見えし朝の霧/戸原 琴

                                                                      ★橡枯れ葉軽き音して屋根滑る/守屋光雅

                                                                      ★手に触れる花梨の重き香りかな/祝 恵子

                                                                      ★秋雨の樹木の芯まで濡らしけり/岩本康子

                                                                      ★秋苗のキャベツに雨の珠しとど/高橋正子

                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                      柿食べてふと思い出すことなどを
                                                                      暗幕垂らして秋深きパソコン教室
                                                                      沖を見て夜霧見ていて今日を終える

                                                                      第75回句会(11月1日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                      Res>◆:句評/高橋正子 [2000年11月2日 23時18分21秒]

                                                                      第76回デイリー句会 句評

                                                                      中土手を去るとき高く鵙の声/伊嶋高男
                                                                      「中土手」が、効いている。中土手を去っても、次に歩
                                                                      く河原が用意されている。去るときも、何の拍子か、自
                                                                      分を意識してくれといわんばかりに、鵙が甲高く鳴く。
                                                                      秋の河原は、大人にもどことなく嬉しいものだ。(評:
                                                                      高橋正子)

                                                                      ガマズミが括られ花屋へ着きにけり/古田けいじ
                                                                      ガマズミの実も、紅葉した葉も、大変魅力がある。お花
                                                                      のお稽古に通った頃の、楽しみを思い出した。絵に残し
                                                                      たり、花に活けて身近で楽しみたい枝である。(評:高
                                                                      橋正子)
                                                                          Res>◆:その2 [2000年11月2日 23時17分21秒]

                                                                          降り止まぬ夜もまた良し秋の雨/福田由平
                                                                          秋の夜は、これといって、出掛けたいというほどの気に
                                                                          はならない。降り続く雨も静かで、なんだか、心が広々
                                                                          した感じになっていいものである。(評:高橋正子)

                                                                          人住まぬ街とも見えし朝の霧/戸原 琴
                                                                          朝霧が立ちこめると、あまりの深い静けさに、人の姿さ
                                                                          え思い浮かばない。(評:高橋正子)

                                                                          橡枯れ葉軽き音して屋根滑る/守屋光雅
                                                                          五指を広げたような、独特の形の橡の落ち葉が、屋根に
                                                                          降って、つつっと屋根瓦をすべる時の音を、敏感に捉え
                                                                          た。その家に住んでいる人でないと気づかないことのよ
                                                                          うに思える。(評:高橋正子)
                                                                              Res>◆:その3 [2000年11月2日 23時16分23秒]

                                                                              手に触れる花梨の重き香りかな/祝 恵子
                                                                              花梨の香りは、濃い。花梨の実の表面には、その濃い香
                                                                              りが滲みでたような、少しねっとりした艶がある。だか
                                                                              ら「花梨の重き香り」となる。(評:高橋正子)

                                                                              秋雨の樹木の芯まで濡らしけり/岩本康子
                                                                              静かに、急ぐこともなく降ってくれる秋の雨に樹木は、
                                                                              芯まで濡れる感じがする。春の雨とそこが違うところ。
                                                                              ヨーロッパの詩に通じるところがある句。(評:高橋正
                                                                              子)

                                                                              秋苗のキャベツに雨の珠しとど/高橋正子
                                                                              畑一面に植え付けられたキャベツの苗に、雨粒がびっし
                                                                              りとつき、水から蘇った珠となって、輝いていた。キャ
                                                                              ベツ苗が、目に新しかった。(自句自解/正子)
                                                                                  Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月2日 10時31分9秒]

                                                                                  最高点句/5点

                                                                                  ★秋時雨煮炊きの湯気の濃くなりぬ/藤田洋子
                                                                                      No.478◆:副主宰/高橋正子 [2000年11月1日 11時15分29秒]

                                                                                      第75回デイリー句会 句評

                                                                                      木犀の茂りの形に朱をこぼす/野上哲斉
                                                                                      この木犀は、年を経てその家にしっかりと馴染み、茂り
                                                                                      、年々の花を咲かせて楽しませてくれているのでしょう
                                                                                      。木犀の花は、遠く飛び散ることもなく、花の終わりの
                                                                                      「朱」を馥郁と香るまま、木の姿の下にこぼして、今年
                                                                                      の花の終わりとするのです。(評:高橋正子)

                                                                                      鳥渡る空へライブの若き歌/北村ゆうじ
                                                                                      若者たちの、熱狂的なライブ、または、静かに歌うライ
                                                                                      ブ。どちらも、若者たちの歌にちがいない。歌う空を、
                                                                                      静かに鳥が渡って行く。その間を繋ぐ情感に、せつなさ
                                                                                      や人間のさびしさを感じる。(評:高橋正子)
                                                                                      Res>◆:その2 [2000年11月1日 11時39分56秒]

                                                                                      コスモスの顔の高さに風匂う/野上哲斉
                                                                                      コスモスの花の匂いを、「風匂う」としたのは、みずみ
                                                                                      ずしい感覚。(評:高橋正子)

                                                                                      金木犀花粒袋へ女の子/目見田郁代
                                                                                      女の子のあいらしさが、よく表現されている。(評:高
                                                                                      橋正子)

                                                                                      鳥渡るまたおいでねと背なの吾子/右田俊郎
                                                                                      おんぶされた子どもの温みが、背中に伝わってくる。鳥
                                                                                      渡る季節なら、ことにそうである。背なの子も「またお
                                                                                      いでね」と、やさしい。(評:高橋正子)
                                                                                          Res>◆:その3 [2000年11月1日 11時39分9秒]

                                                                                          黄落や将軍像と遊ぶ子等/霧野萬地郎
                                                                                          誰彼の将軍の像は、古びて街に立つのであろう。子ども
                                                                                          たちには、変化のある遊び場所になって、上ったり、飛
                                                                                          び降りたりする。黄落の季節と一体となった子どもたち
                                                                                          が生き生きしている。(評:高橋正子)

                                                                                          秋雨のリズムを傘に帰る夜/福田由平
                                                                                          秋の夜の雨の暗がりを帰りながら、傘を叩く雨音を聞い
                                                                                          ている。雨音のリズムの中に、自分の気持ちが混じり解
                                                                                          かれていくようである。(評:高橋正子)

                                                                                          鴨眠る水影濃ゆく生まれいて/高橋正子
                                                                                          一羽だけやってきた鴨は、一羽だけで眠っていた。池の
                                                                                          端の、木の影が映り、水際の秋草が、小さな黄色い花を
                                                                                          咲かせているところで、自分の小さな影も濃く眠る姿を
                                                                                          見せてくれた。(自句自解/正子)
                                                                                              No.475◆:発表 [2000年11月1日 6時19分37秒]

                                                                                              第75回句会(10月31日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                              最優秀句

                                                                                              ★木犀の茂りの形に朱をこぼす/野上哲斉

                                                                                              優秀句

                                                                                              ★鳥渡る空へライブの若き歌/北村ゆうじ

                                                                                              ★金木犀花粒袋へ女の子/目見田郁代

                                                                                              ★コスモスの顔の高さに風匂う/野上哲斉

                                                                                              ★鳥渡るまたおいでねと背なの吾子/右田俊郎

                                                                                              ★黄落や将軍像と遊ぶ子等/霧野萬地郎

                                                                                              ★秋雨のリズムを傘に帰る夜/福田由平

                                                                                              ★鴨眠る水影濃ゆく生まれいて/高橋正子

                                                                                              ▼選者詠/高橋信之
                                                                                              夕闇の銀木犀の銀匂う
                                                                                              夕空の明るさ穂草がすっと伸び
                                                                                              秋山を街の明るい灯へ下りる

                                                                                              第74回句会(10月31日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                                              上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                                              Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年11月1日 12時33分56秒]

                                                                                              最高点句

                                                                                              最高点句/4点
                                                                                              ★木犀の茂りの形に朱をこぼす/野上哲斉
                                                                                              ★鴨眠る水影濃ゆく生まれいて/高橋正子
                                                                                              ★先端の勢いづきて新松子/野上哲斉

                                                                                                  Res>◆:追加発表 [2000年11月1日 11時28分50秒]

                                                                                                  最優秀コメント/高橋正子選

                                                                                                  ★霧野萬地郎評
                                                                                                  (鵯鳴けり向こうの晴れをひとり占め/高橋正子)
                                                                                                  向こうの方は晴れ。その晴れをこちらの方へ見せびらか
                                                                                                  す様にひよがやかましく鳴いている。ユーモアを感じる
                                                                                                  し、その情景ははっきり印象付けられる。
                                                                                                      No.471◆:発表 [2000年10月31日 7時19分28秒]

                                                                                                      第74回句会(10月30日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                                      最優秀句

                                                                                                      ★ラガーらの影より抜けてジャンプする/守屋光雅

                                                                                                      優秀句

                                                                                                      ★一旦は流れで下る鴨の群/碇 英一

                                                                                                      ★身に入むや渡り廊下の乾く音/戸原 琴

                                                                                                      ★秋闌けて切子細工の匠技/堀 佐夜子

                                                                                                      ★野菊の色今朝の静かな呼吸の中へ/吉田 晃

                                                                                                      ★白球投げ軌跡秋天へ押し出される/日野正人

                                                                                                      ★遠いチャイム芒金色閉じ開き/相原弘子
                                                                                                       
                                                                                                      ★秋雲の愁いももたぬ真白さに/高橋正子

                                                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                                                      樹にひらひら落葉の時のまだ先に
                                                                                                      水音の何かを知らず冷まじき
                                                                                                      マンションの夜寒の固い階下りる

                                                                                                      第74回句会(10月30日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                                                      Res>◆:追加発表/日野正人 [2000年10月31日 11時13分18秒]

                                                                                                      最高点句

                                                                                                      [最高点句/4点]
                                                                                                      ★秋雲の愁いも持たぬ真白さに/高橋正子

                                                                                                      [次点3句/3点]
                                                                                                      ★ラインアウト影より抜けてジャンプする/守屋光雅
                                                                                                      ★癌見舞う手を握るのみ石蕗の花/北村ゆうじ
                                                                                                      ★野菊の色今朝の静かな呼吸の中へ/吉田 晃
                                                                                                          Res>◆:追加発表 [2000年10月31日 10時41分58秒]

                                                                                                          最優秀コメント

                                                                                                          ★古田けいじ評
                                                                                                          (ラインアウト影より抜けてジャンプする/守屋光雅)
                                                                                                          男のスポーツラグビーシーズン到来。大男に抱えられたこれ
                                                                                                          また大男が楕円形のボールに飛びつく。「影より抜けて」が
                                                                                                          躍動感があって面白い。
                                                                                                              No.467◆:発表 [2000年10月30日 9時21分24秒]

                                                                                                              第73回句会(10月29日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                                              最優秀句

                                                                                                              ★海の色残し味噌煮の秋の鯖/北村ゆうじ

                                                                                                              優秀句

                                                                                                              ★雨に散る金木犀の金の粒/碇 英一

                                                                                                              ★見定めて鎌の光で稲を切る/吉田 晃

                                                                                                              ★色づきの確かとなってみかんの香/相原弘子

                                                                                                              ★菊が立つ竹囲いの中真っ直ぐに/祝 恵子

                                                                                                              ★秋の日を集め色づく花梨の実/伊嶋高男

                                                                                                              ★自然薯を掘る話してローカル線/古田けいじ

                                                                                                              ★径々の秋の草にもこぼれる灯/高橋正子

                                                                                                              ▼選者詠/高橋信之
                                                                                                              コスモス咲いて日曜の長い時間
                                                                                                              壁伝う秋冷の空気の流れ
                                                                                                              外灯にてらてら落葉する前に

                                                                                                              第73回句会(10月29日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                                                              上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                                                              Res>◆:追加発表 [2000年10月31日 6時13分44秒]

                                                                                                              最高点句/4点

                                                                                                              ★雨に散る金木犀の金の粒/碇 英一
                                                                                                                  Res>◆:追加発表 [2000年10月31日 6時12分37秒]

                                                                                                                  最優秀コメント

                                                                                                                  ★岩本康子評
                                                                                                                  (雨に散る金木犀の金の粒/碇 英一)
                                                                                                                  とても美しい絵だと思います。雨上がりの濡れた
                                                                                                                  地面によく見られる、散りばめられた金木犀の花
                                                                                                                  を、雨に散る金の粒と表現されていて、感激です。
                                                                                                                      No.460◆:発表 [2000年10月29日 9時2分6秒]

                                                                                                                      第72回句会(10月28日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                                                      最優秀句

                                                                                                                      ★冷まじや颪に星の出揃いぬ/相原弘子
                                                                                                                       
                                                                                                                      優秀句

                                                                                                                      ★秋雨の木立奥から暮れていく/目見田郁代

                                                                                                                      ★ゆくほどに空青かりし紅葉狩/阪本登美子

                                                                                                                      ★星影や明日の秋晴疑わず/野田ゆたか

                                                                                                                      ★爽やかに市電ゆっくりすれ違う/霧野萬地郎

                                                                                                                      ★真二つに裂けしあけびの累々と/伊嶋高男

                                                                                                                      ★日溜まりに羽光らせて秋あかね守屋光雅

                                                                                                                      ★寝残りて秋の灯しを片隅に/高橋正子

                                                                                                                      ▼選者詠/高橋信之
                                                                                                                      秋暁の空気がうまし今日がある
                                                                                                                      木犀の香に出会い遠き日が戻る
                                                                                                                      秋の夜の天井の動かない四角

                                                                                                                      第72回句会(10月28日)の最優秀句、優秀句は、
                                                                                                                      上記に決定しました。おめでとうございます。
                                                                                                                      Res>◆:追加発表 [2000年10月30日 10時10分47秒]

                                                                                                                      最高点句

                                                                                                                      ★ゆくほどに空青かりし紅葉狩/阪本登美子
                                                                                                                          No.456◆:発表(1) [2000年10月28日 8時47分35秒]

                                                                                                                          第71回句会(10月27日)入賞発表/高橋信之選

                                                                                                                          最優秀句

                                                                                                                          ★団栗を踏みしめ奥へ山寺へ/祝 恵子

                                                                                                                          優秀句

                                                                                                                          ★朝霧の海をゆっくり大き船/岩本康子

                                                                                                                          ★街角にコスモス束で売られおり/祝 恵子

                                                                                                                          ★ホッペンの音走りぬけ琵琶湖の秋に/堀 幹夫

                                                                                                                          ★近江路を行けばひつじ田青々と/堀 佐夜子

                                                                                                                          ★秋深し立ち話する影長し/右田俊郎

                                                                                                                          ★晩秋の大夕焼けの果てしなき/高橋正子

                                                                                                                          ▼選者詠/高橋信之
                                                                                                                          秋風の吹き来て吹きし方を見る
                                                                                                                          秋夕焼逆光のポプラくっきりと
                                                                                                                          水槽の夜の水音に秋深む
                                                                                                                          Res>◆:発表(2) [2000年10月28日 10時21分10秒]

                                                                                                                          最高点句

                                                                                                                          ★流れ星穂高の峰を渡りけり/古田けいじ

                                                                                                                          第71回句会 (10月27日)の最優秀句、優秀句、最高点句
                                                                                                                          (4点)は、上記に決定しました。
                                                                                                                          おめでとうございます。

                                                                                                                          ※最高点句は、第70・71回の2日にわたる中の最高点です。 。

                                                                                                                              前のページ  次のページ